冬山210

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2/21/2026, 4:13:33 AM

『同情』

世間一般に見て私は貴方よりも恵まれているから、
貴方の気持ちを真に理解することはできない。
私にできるのは貴方の気持ちを想像して同情することだけだ。そんなもの、なんの慰めにもなりはしない。

怖かっただろう。痛かっただろう。苦しかっただろう。
つらくて、痒くて、助けて欲しくて、イライラして、
それでも誰にも守られなかった。

悲しいね。寂しいね。そんな人生は捨て去りたいよ。
同情くらいしかできないけれど、貴方のそばにいられたら良かった。いられたら良かったのになぁ。

2/11/2026, 9:39:50 AM

『誰もがみんな』

誰もがミンナ「善い」と言ふモノに私は成りたかッた。


きっとそれは誰をも害さず、
きっとそれは全てを赦され、
きっとそれは虚しく寂しい。

1/14/2026, 9:45:30 AM

『夢を見てたい』

画面の向こうの貴方に、
紙面の向こうの貴方に、
いつかこの指で触れられる。
いつか名前を呼んでもらえる。
いつか、いつかと夢を見た。
叶うはずのない夢を見た。


ねぇ、もしもあの世が繋がっているならば、
そこで待っていてくれないか。
私はまだ当分生きてしまうだろうけれど、
いつかこの身が朽ちた時は
真っ先に貴方に逢いに行くから。
地獄の果てだって逢いに行くから。

そうしたらどうか私と触れ合って、
名前を呼び合って、
涙を
私の涙を拭って欲しい。



そんな夢を見ている。
そんな夢を見ていたい。
ずっとずっと貴方の夢に浸らせて。

1/8/2026, 9:32:26 AM

『雪』

痛いくらいに冷たい空気。ひやりとした風。

雪が降る。
これからきっと雪が降るのだという気候。兆候。
もしも雪が降ったならどうしよう。
僕は折り畳み傘を持っていない。

11/22/2025, 10:29:20 PM

『紅の記憶』

あの人のルージュを勝手に使った。
14歳になった春のことだった。
あの人が思っていたよりも早く帰ってきたものだから、
私はそれを隠すことができなかった。
紅くなった私の唇を見てあの人は、
少し目を見開いて驚いてから、
嬉しそうに微笑んだ。

 いつか娘がメイクに興味を持って、
 自分のメイク道具を勝手に使っちゃって……
 なんてのをずっと夢に見てたの。


あの人は知らない。
私がどんな気持ちで貴方のルージュをつけたのかを。
私がどんな気持ちで貴方が普段使っているルージュに、
自分の唇をつけたのかを。
知らないんでしょう。そうでしょう。
私を娘のように扱うあの男は、
私の気持ちなんてこれっぽっちも分かっちゃいない。

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