うたゆかり

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12/29/2025, 9:33:20 AM

心の旅路

人生山あり谷あり
歩けば山が待っているか、谷が待っているか
そのときになってみないとわからない

人生は旅なのだ
平坦の旅は旅ではないのだ

私は今、谷にいる
一番深かったときに比べれば
若干浅いが
太陽の光が届かないのは変わらない

さて、明日は谷の底で何を書こうか
愛を書こうか、悲しみを書こうか
いずれにしろ
書きたいものを書ければそれでいい

旅の記録なんてそんなもんよ

12/28/2025, 7:44:55 AM

凍てつく鏡

彼女の持っている鏡が珍しく曇っていた
よく見たら氷の層が一枚張っている

「割らないのか?」
「そういう日もある」

そういう日が重なって一枚の層を完成させたと
僕は直感した
割らなければ、鏡が重くなる

「何があった」
「え、急すぎない?」
「いいから」

話を聞く限り、急な雨と気温低下で拭く時間がなかったとのことだ

つまり、周りの環境が彼女の鏡を凍らせたということだ

「飲め、ホットミルクだ」
「……ありがと」

キョトンとした彼女の顔が溶けていくのを確認した
僕も少しだけ、甘いホットミルクを飲んだ

12/27/2025, 7:49:44 AM

雪明かりの夜

冬の夜は上からも下からも明かりがある
明かりに挟まれた私たちは
まるで雪物語の一員になったようだ

息も白い 雪も白い 明かりも白い
どれだけ白ければ気が済むのだろう

白いと何かをしたくてしょうがなくなる
汚す、書く、描く、塗る……
自分の存在を示したくなる

私の目の前で雪が降るのはいい
ただ積もらないでほしい
その白に負けてしまいそうになるから

誰かの隣で、私の存在を確認しないと
私は雪と一緒に溶けてしまいそうで怖い

私は、繋いでいた手をぎゅっと強く握った

12/26/2025, 12:48:37 AM

祈りを捧げて

神頼みは好きじゃない
私の努力を代替する係のように思ってしまうから
神に祈るのは好きじゃない
神も太陽も聞く耳を持たないから

祈りを捧げるのは言葉にだけだ
ここで何かを書いている人間は きっと
言葉という存在の強さを信じている
言葉という存在の脆さも信じている

だから書くことは祈りなのだ
誰かに送る文章は
「私を理解してほしい」という祈りだ

人は自分を理解してほしいから
言葉を作った
私は先祖たちの作った言葉で
現代的な詩を紡ぐ

12/11/2025, 8:01:14 AM

ぬくもりの記憶

あなたの手があたたかいなら
私は体に自己発電はいらないと言った日
人間の体が自分で暖かくできなくてもいいと言った日

あなたの手はいつもより暖かく
どこか強く 離したくないという願いが
手を握る力から溢れていた気がする

私があなたから離れると思っていたのだろうか
それとも
私があなたを置いていくと思っていたのだろうか

そんなことはないとはっきりと言おう
あなたが私の隣にいない人生は
とても退屈で 生きているか死んでいるかも分からなかった
だから あの日のぬくもりは
死ぬ瞬間まで忘れるわけにはいかない と

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