冬へ
冬が来る
2025年が残り1ヶ月半で終わろうとしている
この一年、色々という「々」の字を
もう一つつけたいくらい色々々あった
歩けるようになったのは今年だ
ああ、何回でも言ってみせるさ
今年だとも
この11月で退院してから1年が経つ
立つことすらままなかった人間が
1年もせずに片手で杖をついて歩けるようになっている
その過程を社会は知らない
半端な覚悟で知ってもらうより
1ミリも知ってくれない方がマシだ
冬
あまりにも凍えそうな時期に
復職してしまったものだ
君を照らす月
夜は君の時間だ
太陽が監視なら月は見守りだ
子守唄が似合うのは月だけだ
君は子守唄が似合うから月の光がよく似合う
君を照らす月は
君のことをよく分かっている
太陽の陽だまりが君の笑顔なら
月光は君の慈しみだ
真実だとも、紛れもなくね
木漏れ日の跡
木漏れ日の日が
君の顔を擦り
僕の目を焼く
太陽を直視した時のような反射でつい
目を覆いたくなる笑顔
僕が見て歯いけないような
僕の本音が漏れてしまうような
本心から君の笑顔を見たいから
今は照れ隠し
木漏れ日は 今日も
彼女の笑顔を直視できない僕を嗤う
ささやかな約束
「あなたと一緒に」
たったそれだけ
言葉にすればささやかだ
ささやかな約束
否
ささやかに見える約束
内容と覚悟は深い
自分の人生という映画に
あなたという観客席を準備したのだから
その席は
あなたがいなければ
違う人間が座っていたかもしれない
第一、その席を設置しようとすらしなかったかもしれない
そういうバックボーンを知ってもなお
あなたはその席に座ることを選ぶの?
祈りの果て
恋→愛→祈り
恋は燃え上がる
炎だけの恋は雨が降れば消える
消えずに残っているのが愛 ?
否
燃え滓すら見ていたいと思うのが愛だ
なら燃え滓は捨ててしまうのか
否
次に新しい炎が上がるための薪を作るのが願いだ
祈りの果てとは
愛する者同士のつくった形跡が残るものである