「ところで」
「ところで?」
「甘い吐息じゃなかった」
「なにそれ?」
「いや、お題が白い吐息だったからね」
「ふーん?とっくに朝晩の吐息は真っ白だよ」
「そうだね。もしかすると早起きしないとか、あまり外に出ないとか比較的温暖なところに住んでるとかね」
「あ、お題の人が」
「そう。東京の某所に住んでる我々と違ってもう少し暖かそうだ」
「あ、住所バラして良いの?」
「まあ、これは設定だからね。別に埼玉にしても良いけど」
「東京か埼玉なのか」
「いやー千葉とか知らないし」
「メタいなー。はぁ、息が白い」
お題『白い吐息』
「ところで」
「ところで?」
「これが昔であったなら」
「あったなら?」
「意味が違っていたんだろうけどね。と考えたりしたんだよね」
「とりあえず合わせてみたけどお題の話だよね」
「そう。お題の話だね」
「よかった」
「コンテキストが今と昔では違うし、その違いがわからないと時代を超えた作品の意味は分かりづらいね、現在の意味や価値で後付けしてしまうから」
「あ、説明に入ってる」
「例えば電力がある社会で電力喪失したときの消えない灯りは象徴的だろうね。灯りが燃料を使う炎だけだったと同じように」
「うーん、なんか含蓄がありそう」
お題『消えない灯り』
「ところで」
「ところで?」
「並んでいるのは家なのに街並み」
「いちゃもんだー!」
「いや、なんとなく」
「お題の話なんでしょ?」
「そうなんだけど、それはともかく煌めいているというとクリスマスや年末のイルミネーションのことだろう」
「それだけじゃないかも?」
「雪の中とか雪の中の光とか、ファイバーで照らされた街とか」
「今度は予防線張ってるし」
「あれだ、恋する者から見たらなんでも煌めいてるやつ」
「あー、それだ!」
お題『きらめく街並み』
「ところで」
「ところで?」
「ブラックメイルか?」
「ブラックメイル?」
「blackmail つまり脅迫状。秘密の関係は今なら露見しやすいからね」
「昔がそれなりに露見してたんじゃないかなー」
「しかし過去のこの手の手紙のやり取りも暗号や符牒が使われているのはやはりわかっている感があるね。手紙から露見することをある程度予測しているわけだ」
「それは、人の手紙は身ちゃダメだけど気になる人にはそれは通じないから」
「そう。そして文通やPBMやTRPGは怪しいらしいよ?」
「それパパ情報?」
「うん」
「やっぱり」
お題『秘密の手紙』
「ところで」
「ところで?」
「関西住まいか東京圏の都市部か?」
「なにがー?」
「いや、お題の出題者がどこに住んでいるんだろうとかになってね」
「なるほど」
「わたしの感覚だとすでに冬の空のときがあるからね」
「あー、一応東京都内設定だけどね」
「そうそう」
「あ、メタなことを自分で言ってしまった」
「うん、そんな日もあるよ。コーヒーでも入れようか」
「たまには優しい」
お題『冬の足音』