今日事故に遭ったよ。
自転車で橋を渡っていて、渡り切る直前に
黒い服装・黒い自転車・ライトなしが脇道から出てきて止まったんだ。
避けれなかったんだ。ブレーキはかけたが、衝突した。
お互い投げ出されることはなかった。
怪我もなさそうだった。
大丈夫ですかと聞かれた。
私は大丈夫だと言い、大丈夫か聞いた。
事故として処理をするか頭に浮かんだが、
怪我もなさそうだし、同い年、年下くらいに思えたこともあって連絡先も聞かず、なかったことで終わらせた。
この後のバイトの方が大事だと思った。
私の過失は、避けられなかったこと。
考え事をして気が緩み気付くのが遅れたこと。だろう。
白の服を着ていたし、ライトもつけていた。
と考えると、事故として処理して、お金をもらえたかもしれない。とか思う。
でも、私はあのとき思ったんだ。
自分はそんなに大事じゃないと。
だから、あの場を去ったんだ。
私は、どれだけ自分を傷つけても
心の片隅には自分を守りたい気持ちがあると思っていた。
自転車を漕ぎながら、ジンジンした手と太ももとお尻を感じて、笑えてきたよ。
視野の狭さと、自分への関心のなさに。
事故が起きた時にどうするのか
分かる人になろうと思った。
「良いお年を」
12月31日11:55pm どこからか声が聞こえた
その声に心当たりはなく、聞いたこともない。
スルーしよう。
余計なことは考えたくない、今は仕事中だから。
大晦日に働く仕事ってなんなんだ
そう思っていたが、むしろ休める仕事のほうが少ないんじゃあないか?
僕は電気会社で働いている。
今日は徹夜が決まっている。大晦日だから。
ただ1日が過ぎるだけなのに、意味を持たせるなんてどうなんだよと思う。
いつものようにこなすんだ。ただやるんだ。
一緒に過ごす人はいないが、
この場所からはカーテンの閉まっていない窓から月が見えるし、お金稼いでるし、まー悪くないじゃないか。
これからするのは、0:00ちょうどに電気のスイッチを押すことだ。
だから、秒針の細かい時計と向き合っている。
スイッチを押すと、ここら一帯の電気が消えて花火師たちが花火を打ち上げる。
まさにhappy new yearだ。
0:00になったから押した。
ここから1時間30分間はすることがない。
(はー、花火見えるかな、)
そう思って、窓に近づくと、ビルの周りに人がたくさんいる事がわかった。
(え、なんでこんなに?)
窓を開けて、覗いてみる。人の声が聞こえる。
(あー、神社への道ね、そんなに人気な神社だったのか。花火は、このビルで見えないのか。あー、だから囲まれているのか。)
一通り理解した。
じゃあ花火を見ようっと。
花火は40分くらいで終わった。
明かりは消えてから徐々に明るくなって今はもう元通りだ。
あと40分くらいあるから少し横になろう。
「良いお年を」
何事だ、また聞こえた。
疲れているのか?
目を開けて見回すと窓の外が騒がしい。
空を光が飛んでいる。
もうこんな時代になったのか。
空にドローンが文字を描いていた。
“明けましておめでとう”
“良いお年を”
“良いお年を”のときに、聞き覚えのある声が聞こえた。
デジャブだ。
観客の1人が「良いお年を」と返していたのだ。
不思議だ。僕は少し感動してしまった。
こんなに大勢の中から人が1人存在感を放って一連の流れのことに応えているように見えた。
僕の今までには、僕が応えてやろうと思った。
あの声は、この後に心が動く出来事があることを予知してくれていたのかもしれない。
*作り話
踊るように
心踊る体験をしたい。
踊りながら生きていくことは限られた職業によって可能だ。
私は心が踊るように生きていきたい。
鏡
鏡を見ると、自分の顔つきが気になる。
明るいのか、不安そうか、自信がなさそうか、ありそうか、気持ちと連動して顔つきも変わっていく。
無の時がある。
顔は乗ってるけど、無。
そういう時は無理やり口角を上げる。
神様が舞い降りてきて、こう言った。
「幸せになってください、
なぜならあなたは生きていて、あなたの過ごす時間は
あなたしか感じることができない瞬間で溢れているから。」
苦しさも、楽しさも、辛さも、嬉しさも、
誰かと比較してしまっても、何を言われても
あなたはあなたでしかない。
自分を変える必要のある場面があるかもしれない。
自分も賛成するならしましょう。
今の自分を気に入っているなら、知っておきましょう。
そうすれば、必要な時のみすればいいから。
理想を高く持ってもいいじゃないか。
努力するのは私だ。
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私は神様に縋った。
人の言葉を正しく理解できる力が欲しい。
神様が舞い降りてきて、こう言った。
「あなたが幸せになりますようにと願うことしかできません。きっかけは散らばってるから、掴んでみて😗」
「けッ」