月影

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10/8/2025, 9:31:44 AM

静寂だけが私の中を満たす。
 音、自分が発する音もいつの間にか聞こえない。
 息さえ覚束ない。そのくせ苦しくはない。
 明日を考える頭もない、このまま静寂の中で終わりを迎えるのだろう。
 私は目を閉じる、何処からか声が、懐かしくて切なくさせるこの声は。
誰、だろう………――――。

10/3/2025, 10:09:28 AM

――――誰か。
――――助けて。
 暗闇に零した声は何処か遠くへ消えた。
 必死に藻掻けば届くと思っていた、安易な考えは儚く散る。
 だから、嬉しかった。貴方の手が、声が。
 一人が怖いままでいる私には貴方が唯一の光だった。

10/1/2025, 4:09:53 PM

 秋空。
 ベンチに座る少女を私は見ていた。
 銀杏の葉が舞う公園には、子供達が元気に遊んでいる。
 少女は意に返さず、私は声を掛けるべきか悩み、立ちすくむ。
〈続〉

9/25/2025, 12:47:01 PM

 机の上にクシャクシャに丸めた紙が転がる。
 想いを伝えるのは、言葉でも、紙面上でも、難しい。
 感謝、愛情、心情。
 頭の中、ぐるぐると色々な事を考え、私はまた紙を丸めた。

9/15/2025, 12:22:51 PM

 幼い頃、人生について考えていなかった。日々が明るすぎて、足元の陰にさえ目を向けようとしなかった。
 幼い頃、望んだ月も今では重すぎる。明日が怖い。朝が怖い。目を向けたくない、反らしたまま生きていけたらいいのに。
 でも、それでも、一歩ずつ積み重ねた。
 怖くても、足を止めない。一人だったらここまでしない。布団に包まって一日中部屋に居た。けれど今は、大事な人ができたから。
 だから、私は幾ら怖くても前へ前へ歩みを進める。
その人の笑顔を見ていたいから。

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