マイ・テリトリー
金網をくぐった先が私の居場所だ
空気がひんやりしていて、雑音が遮断されている
昨日の雨水の流れる音がトンネル内に反響している
ここなら、汚れた電波が飛び交っていない
立ち入り禁止の場所に、私ひとり
危険はない、私有地でもない、高速道路の下
昼間でも薄暗いトンネルに、雨水と私
体育座りをして、壁によりかかる
誰も私を探さない
日が暮れるまで、ここにいよう
何もしたくないから、何もしない
まるで墓の中にいるみたいだ
死んだら墓の中に誰かが私をいれてくれるはず
少なくとも、ここにいれば爆弾が飛んできても大丈夫そうだ
ここは私の領域。
生きる意味
生きる意味なんてない。
気がついたら生まれてて、いつか死ぬだけ。
ただ、それだけ。
死んだら。
死んだら、すべてが終わり。
死んだら、どうなるかって?
そんなの、生まれてくる前の状態に戻るだけさ。
そんなの、誰も覚えちゃいない。
生きる意味はない。
でも、自分が死んだら周りがひどく困るだろう。
焦らず、生きていくしかないんだ。
むしろ、死は楽しみにしておいてやろう。
それがぼくの「生きる意味」ってことで。
だから、楽しみは最後に取って置こうと思う。
無色の世界
エレベーターの扉が閉まるのを見ていた
やけにゆっくりと閉まっているんだ
中には誰も乗っていない
そのまま上昇していく…
電車の扉が閉まるのを見ていた
駆け込み乗車をしたヤツがいたせいで
扉は閉じたり開いたりしてから閉じた
中には乗客で溢れている
俺は車窓から駅の周りの小麦畑を眺めていた
そのまま発車していく…
俺は部屋の扉を閉める
ついでに鍵もかける
扉の向こうは無色の世界
俺は色のない世界の住人さ
小麦畑の中で揺れていたいだけさ
鎮痛剤
傷だらけの心。
傷口が開き、血が流れる。
疼いては、痛みに襲われるんだ。
魂に鎮痛剤を。
鎮痛剤をくれないか。
知らない
知らないって言ってるのに。
本当に知らないんだ、わけがわからない。
嘘だと思うなら頭を切り開いて調べてみれば
そうすれば