「はじめまして」
私には、天然でおもしろい友達がいる。
彼女と出会ったのは中学1年の春。
私の後ろの席で自然と仲良くなった。
ちょうど春休み、2人で遊ぶことになり、地元のショッピングモールへ行った。
階段を降りていた時、私は足を踏み外し残り2段の階段から落ちてしまった。
恥ずかしさのあまりしばらく動けないでいると、友達が心配して声をかけた。
「わあわあわあ!?大丈夫?大丈夫?」
その時、少しのイタズラ心が湧いた。
「…うっ、あ、あれ?ここは?…あなた、は?」
頭を押さえてわざとらしく演技してみた。
「!?」
彼女は驚きのあまり声が出なかった。
ネタバレしようとしたその瞬間。
「は、はは、はじめまして!!!えっと、その…私…。あ、なたは…えっとー?」
「!!…っ、ぷッ、ふふっ、あはははは!! はー、無理無理ごめんごめん!エイプリルフール!今日、4月1日。」
あまりのうろたえ具合に耐えきれず吹いてしまった。
これだから私はあんたの友達を辞めれない。
「またね!」
彼は帰り際、「またね!」と言うのが癖だった。
その日もいつも通り。帰り際に「またね!」と言う彼。
私は「うん。じゃあまたね。」と返して帰宅した。
彼と解散してからたった1時間後だった、私の携帯に彼の親から連絡がきた。……交通事故だった。
私は頭が真っ白になった。さっきまであんなに元気だったのに、生きてたのに。
突然、居なくなってしまった。
ショックが大きすぎて涙もでてこない。
途方に暮れていると、不思議なことに、どこからともなく彼の声が聞こえた気がした。
「…さようなら。」
もう彼の元気な「またね!」は二度と聞けないんだと思い涙が溢れ出てきた。
「春風とともに」
窓に叩きつけるほどの風が吹く。
窓を開けてみると、暖かな春風。風の強さに一瞬目を閉じて、目を開けた次の瞬間。
どこからともなく春風とともに桜によく似た梅の花びらが2、3枚部屋の中へ舞い込んできた。
そろそろ桜も咲く季節になってくるんだなと、これからの春の訪れに自然と頬が緩んだ。
「涙」
1年、思いを寄せていた人にフラれた。
告白したら。「そんなつもりなかった。ごめん。」と、私は彼にとって友達でしかなかったらしい。
フラれた時あまりの衝撃で涙なんて出なかった。ただ寂しくて、学生時代からの親友にダメ元で連絡すると、直ぐに明日会おうと返事が来た。
「今日はありがとう…。99%いけると思ったけどダメだった。」
「そっか。」
「てか突然連絡したのに、なんで予定空けてくれたの?」
「え?そんなの当たり前じゃん。何よりもあんたが大切だから。嫌いだったりどうでも良かったら時間作って会わないでしょ。……って、ちょっと!大丈夫??」
なんて事ない台詞だったけど、親友のその言葉を聞いて決壊したように涙がぶわっと溢れだした。
そして、本当に私の好きな人がわかった。
「小さな幸せ」
"幸せ" の定義は人それぞれで大きさも人それぞれだと思う。
ただ、幸せを享受しすぎると周りに沢山ある小さな幸せを見落としてしまうだろう。
「信号が全部青だった。」
「買い物のお釣りがゾロ目だった。」
「今日も一日楽しく過ごせた。」
日常の沢山の小さな幸せを見つけられる、そんな人こそ真に幸せな人だと思う。