27(ツナ)

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5/31/2025, 10:49:45 AM

「勝ち負けなんて」

「「付き合ってください!!!」」

同時にそう叫んで手を差し出した。
俺と親友のあいつは同じ子を好きになってしまった。
勝敗は五分五分…のはず!
心臓の音で周りの音が何にも聞こえない。

「…ごめんなさいっ!」
結果は、残酷にも2人とも敗北だった。

帰り道、2人で公園に寄って、黄昏ていると「ちょっと待ってろ」といって親友はどこかへ行った。
「…ほい、今日は飲もうぜ。」
戻ってくると、缶コーラを俺に手渡した。
「おぅ、ありがとう。」
「勝ち負けなんて、関係ねぇ。お互いよくやったよ。今日は飲んで忘れようぜ!」
親友は俺の肩を抱いて夕日を見上げて1粒の涙を流した。
中学生にしては貫禄のありすぎる親友の姿に思わず吹き出した。

5/30/2025, 10:56:29 AM

「まだ続く物語」

A) 卵が先!

B ) いいや!俺は絶ッ対に鳥が先だと思うね。

A)じゃあその鳥はどっから来たんだよ?

B) …え?

A) お前アホだなー。空から卵が降ってきたんだよ!そっから鳥が産まれてその…鳥が…卵を、産む?ん?あれ?その卵ってどうやってできんだ?

B) ははーっ!自分で墓穴掘ってやんの!
結局、卵を産まなきゃいけないから鳥の方が先に誕生したんだ!…でも、あれ?誕生するには卵…から?

A)なーんだよ!偉そうなこと言ってて自分だって墓穴掘ってるっつーの。
鳥がむき出しで産まれてくるわけないじゃないか?
どんな鳥だって必ず卵から孵る!
だから────


5/29/2025, 10:38:27 AM

「渡り鳥」

僕はそこそこ田舎の町に住んでいた。
小学校までの通学路を歩いている時、空を見上げると群れで飛ぶ鳥を見つけた。

綺麗に隊列を組み、空に黒い塊が8の字を描くように飛んでいた。
なぜだか僕は見入ってしまった。

季節が夏から冬へと移ってゆく。
毎日自由に空を翔けていた、あの黒い塊はいつの間にか見なくなってしまった。

僕も連れて行ってくれればよかったのに。
勝手に居なくなってしまった渡り鳥たちに悔しくて、寂しくて、心細くて、
ポロリと涙が出た。

5/28/2025, 11:01:19 AM

「さらさら」

浜辺の砂を掬い上げる。
さらさらと両手の隙間から砂がこぼれ落ちる。

空を見上げた。
さらさらと空から星がこぼれ落ちてきた。
誰かが星を掬いあげたのだろうか?


5/27/2025, 11:19:00 AM

「これで最後」

「よしっ、これで…最後!はぁ〜やっと終わったぁ。」
夕焼けに染まる教室。私は会長とふたりで生徒会室の後片付けをしていた。
いよいよ明日で高校生活が終わる。
生徒会へ入会したのは単に思い出作りと、会長がいたからだった。
グループワークの授業中に何回も隣の席になり、会長が不意に
「なんだか、君のとなりは落ち着くね。」
と言った。
その一言で私は会長のことが好きになった。

明日でお別れ、最後にどうしても気持ちだけでも伝えたい。
「最後まで付き合わせてごめんね。今まで、一緒に生徒会を盛り上げてくれてありがとう。とても助かったよ。お疲れ様でした。」
あの時と同じ笑顔だった。
「いえいえ。…あ、ぁの、会長。一言、よろしゅうですか?」
噛んだ!?
「ん?…はははっ、よろしゅうですよ。」
「前に、私の隣が落ち着くって言ったの、お、覚えて、ますか?」
「うん。覚えてる。何回も隣になるなんて、あれは奇跡だったよね。」
覚えているだけで嬉しかった。
「その、その時から私、ずっと会長のことが…好きなんです!」
ついに、言ってしまった…。
怖くて顔があげられない。
「……ありがとう。気持ちを伝えてくれて。顔を上げて?」
ゆっくり顔を上げると目の前が真っ暗になった。
今、私は会長に抱きしめられている。
喜びとパニックで倒れそう。すると、パッと離された。
「……実は俺も、あの時から君のことを好きになったんだ。大学は遠いから、しばらく会えなくなるかもしれない。だから最後に。」
そう言うと、会長は優しく私の頬に口づけた。

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