君が見た景色
君は霊が視えると言った。
そんなの嘘だと言うと君はただ悲しい顔をした。
君のことは好きだったけれど、君の言うことが信じられなくて辛かった。
僕は転んで怪我をして角膜を損傷してしまった。
視力が回復する兆しはなく、角膜の移植手術をすることになった。
ドナーが見つからなかったなか、近所に住む君が話を聞きつけてドナーになると言ってくれた。
手術は無事成功した。いよいよ包帯を摂る事になり、久しぶりに外の景色を見た。
今まで見えなかったモノが視えるようになった。
「これが、君が見ていた景色か。」
その時、僕はやっと君と視界を共有できたようで嬉しかった。
言葉にならないもの
『書く習慣』を初めてそろそろ半年になります。
いつも短編の訳の分からない自己満足物語をいろいろ書いてきました。
初めて自分自身の気持ちと言いますか、日常のつぶやきと言いますか、そんなものを書きます笑
『タコピーの原罪』というアニメを見ていました。
絵が可愛らしくて何気なく見ていたらあまりにも重い内容で、1話目後半で既に目から大量の涙が辛いのに面白くて結局最後まで見ました。
「辛い、苦しい、可哀想。」そんな思いが限界まで来て抑えきれなくてただひたすら嗚咽していました。目から涙が止まらなくてでも声は出せなくて。
心の底から悲しい、辛い時って声が出なくなるんだな、言葉にできないんだなって実感しました。
毎日、自分の稚拙な文を読んで"♡"を頂いた時も言葉にならない喜びに打ち震えてます。笑
結論、いつも読んでくださってありがとうございます!(^^)
真夏の記憶
真夏のある日、僕は倒れた。
原因はよく覚えていない。
薄れゆく意識の中で誰かが僕に必死に声をかけ続け、介抱してくれた。
僕を抱きかかえた腕は逞しく、「大丈夫ですか?」と言う耳に残る妙に艶っぽい低い声だけを覚えていた。
彼の介抱のおかげもあり、僕はすぐに退院した。
病院の人に聞いても「名乗らなかったから、わからない。」と言われ、結局お礼を言えずじまいだった。
それから1年後、真夏のある日。
暑くてフラフラして倒れそうになった瞬間、後ろから抱き留められた。
覚えのある逞しい腕と「大丈夫ですか?」と言う耳に残る妙に艶っぽい低い声。 1年前、僕の命を救った彼だと直感した。
「ありがとう、ございます。…あの、変な事聞くんですけど…1年前も助けてくれましたよね?」
「1年、前。」
「あれっ、違いました?すみません。」
人違いをしてしまったかと急いでその場を離れようとする。
「勘違い、なんかじゃないですよ。」
「……え?」
「あー、いえ、忘れてください。あ、でも忘れる前に一言だけ、俺はずっとあなたを見ていました。好きだから。でも、あなたは俺に応えてくれない。だからまた、あなたの記憶を消します。あなたからの愛は受け取れなくても、あなたに触れられるだけで俺は幸せだから。」
そういうと、彼は僕の額に手を当てた。
全身の力が突然ガクンと抜けてその場に倒れた。
薄れゆく意識の中、僕は彼の腕の中に抱かれた。
こぼれたアイスクリーム
中3の夏休み、人生で初めての彼氏ができた。
嬉しくて気分がふわふわして毎日楽しかった。
夏休みのある日、彼が公園にデートに誘ってくれた。いつも制服姿だから、私服は一段と気合いが入る。
待ち合わせの10分前に公園に着くと、彼はもう待っていた。
「あ、あの、おはよ!ごめん!待った?」
「おっ!おは、よう。全然、全然!お腹すいて先にアイス食べてた!」
ふと見ると、彼の手には溶けかけたアイスクリームが暑さでこぼれそうだった。
「あ!アイスこぼれそう、気をつけて!」
「えっ!?おわっ!危ねぇ。ありがとう。……いつもと違うからさ。…その、服とか。か、か、かわ、可愛いくて。」
「へっ!?」
そうこうしてるうちに彼の手にあったアイスクリームは結局こぼれてしまった。
やさしさなんて
やさしさって色んな形がある。
純粋な思いやりのあるやさしさ
見返りを求めた裏のあるやさしさ
期待して敢えて厳しくするやさしさ
損得勘定を考えたやさしさ
やさしさなんて、その人の使い方、相手の受け取り方しだいで様々変化する。
あなたはそれでも"優しい"人が好き?