12/13/2025, 3:59:52 PM
勢いで動き出したけど、やっぱり寒い。
……
あれ?
なんか……聞こえない?、……
……聞こえる…
たしかに、確かに聞こえた。
……
鐘の音……?
鐘の音だ!
遠くから鐘の音がする!
行こっ、あっち!
12/10/2025, 3:37:45 PM
あなたの指先に残るぬくもりを、
私の瞼に移し替えて、ほしい。
12/9/2025, 3:53:05 PM
死人の指は、真っ白らしい。
真っ赤を通り越して薄白くなった私の指。
まだ私は死んでない。
だけどあなたは?
震えた息遣い。
聞こえるだけましだと自分を宥めながら、
あなたの凍える指先を見ていた。
不幸と涙ばかりが張り付いた指先を。
12/8/2025, 6:44:33 PM
今、あなたの息が漏れた。
そんな気がする。
あなたは、薄く繋いだ細い糸のような意識を、
私の指先に託す。
真っ白な息。でも、暖かい気がする。
私は、あなたが生きているなら、何だって出来る。
一緒に行こう、雪原の先へ。
12/7/2025, 8:53:36 PM
冷たく、冷えきったあなたの肌。遭難。
もうお互い生気は失った。
あなたはすっかり黙り込み、気を失いかけている。
私、あなたがいないと何も出来ないよ。
あなたが生きていれば、なんでも……出来るのに。
体感では何十分もそんなことを思いながら、
青白くなったあなたの唇を虚ろに見ていた。
ふとした時、ガサガサと音がする。
薄く、空気が動く。
あなたの口から漏れ出た、白い息。