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12/1/2025, 11:35:52 AM

凍てつく星空(914.6)

フィンランドにオーロラを見に行った事があります。
晴天率はカナダやアラスカの方が高いのですが、ムーミンやサンタに興味もあってのチョイス。
全体がガラス張りのガラスイグルーに泊まり、部屋の中でぬくぬくと星空やオーロラを眺めながら寝られたら最高じゃないですか。
ところが私ときたら布団の心地よさに朝まで爆睡。
結局、ずっと雲が厚く、オーロラは見られなかったらしいけれど、そうでなくても小雨のせいか寒暖差のせいかガラスに氷の結晶がはりついて視界が遮られてしまい、ツアーのお客様達と相棒は夜中ずっとガラスにお湯をかけてみたり、色々すったもんだしていたらしい。
参加できずにすまんという気持ちと、気持ちを共有できず残念という気持ちと、見られなかったなら睡眠取れて良かったという最低な気持ちと(笑)
その後、オーロラチャンスに恵まれなかった我々のために、ガイドさんは別日に街の光が届かないところまでバスで連れて行ってくれました。
真夜中だったのでとても寒くて、皆であったかい飲み物を飲みながら懸命に空を見上げたけれど、結局雲が晴れる事はなく。
オーロラはカメラを通さなければただの白い霧としか認識できず、性能の良いカメラを持った人が雲の隙間からほんのり緑に映るオーロラを発見して教えて見せてくれ、皆で万歳三唱。
あの時の凍てついた空気の感じ、晴れていたら星空もどんなにか綺麗だったかと思う。

ちなみに、オーロラは帰りの飛行機で見る事ができました。雲の上に出たからね…。

11/30/2025, 11:55:39 AM

君と紡ぐ物語(オリジナル)

彼女とはコミケで出会った。
同じものが好きで、趣味嗜好が似ていて、お互い二次創作をしていて、合同誌を作ったりした。
SNSやオンラインゲームで常に繋がっており、リアルでもデートを重ねていた。
本日、ついにプロポーズ。
ちょっと値の張るレストランを予約した。
食後、緊張したが、用意しておいた台詞を言えた。

「僕の未来の物語、君と紡いでいきたいんだ」

彼女は少し考えた後、にっこり笑って「いいよ!」と言った。

翌日、彼女から添付資料つきのメールが来た。
件名:昨日の件
君の未来の物語、冒頭とあらすじ考えてみたよ!
SF風にしてみたけど異世界転生モノの方が良いかな?

全く通じていなかった。

11/29/2025, 10:34:47 AM

失われた響き(オリジナル)

大好きな人がいた。
仕事に真摯に取り組み、いつも誠実。
正しい事を正しいと言えて、それを実践している。
彼の言う事は絵空事で綺麗事かもしれないけれど、皆がそれを理想として努力すれば、世界はもっと良くなると信じられた。
その言葉を信じて真面目に清く正しく生きていこう。
未来はきっと明るい、そう思えた。

気高くて美しくて、そのくせ可愛くて格好良い人。

なのに、裏の顔があると暴露された。
悪いことに手を染め、悪い友達とつるみ、悪事によってお金を得、彼を信じる人たちを馬鹿にしていた事が週刊誌によって報じられた。

最初は信じなかった。
AI画像やフェイクで陥れられたのだと思った。
けれど、彼の近くにいる人間からの擁護が一切なく、彼の凄惨な過去や人間性、やらかしが暴露されるなど、色々明らかになった。
情報を追う内に、自分の方にこそ認知の歪みがあり、彼は元々そういう人間だったのだという理解が降りてきた。

彼が過去に語っていた綺麗事が、
正しい事が、
何も心に響かなくなった。

世界は灰色になった。



この作品はフィクションです。実在の人物・団体・事件とは一切関係がありません。

11/28/2025, 1:34:08 PM

霜降る朝(914.6)

霜降る朝は、家を出たら霜柱を探したものです。
雪と同じように足跡をつけたくて。
あのサクサクした感じ、楽しいですよね。

そういえば「霜柱」から某漫画を連想しました。
霜の呼吸、とか、どうでしょうね。
水柱と変わらないどころか下位互換になりますかね。

どこかで小学生が霜柱を見て名乗りをあげ、技を編み出してるかもしれませんね。

11/27/2025, 12:49:12 PM

心の深呼吸(オリジナル)

それを見た瞬間、心臓が跳ね上がった。
手が震える。
血の気が引いて、クラクラした。
頭は混乱していたが、懸命に自分に言い聞かせた。

落ち着け。
冷静になって考えよう。
深呼吸だ。深呼吸。

先月からの事を思い出せ。
カレンダーを確認しよう。
そうだ、メールに履歴が残っているかもしれない。
ネットの各ページにも形跡が残っているだろう。
もしかしたら随分前の出来事か?
それが今頃?
間違えて変なところに情報入れた?
なりすまし?乗っ取り?
フィッシング詐欺?
犯罪に巻き込まれていたらどうしよう。
警察かな。
犯人つかまえてくれるかな。

…………。

一つずつ冷静に着実に精査した結果、
鼓動は落ち着きを取り戻した。

[クレジット請求額15万円]

請求明細の全てに、身に覚えがあった。
購入予約含め今月に請求が集中したようである。

頬をつねってみたけれど、痛いので夢じゃなかった。
残念。

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