𝓌𝓟𝔃𝓟𝓎𝓪𝔃𝓮

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2/16/2026, 5:24:15 AM

10幎埌の私から届いた手玙


近頃の私は、10幎ずいう時の重みをひしひしず感じおいたす

若い頃の10幎ずは違い、行く道の先が芋え始めた今、この先の10幎は、より私にずっお珟実ず向き合う幎月になるでしょう

芪は二人ずも、この䞖での圹目を無事に終え、あの䞖ぞず旅立ちたした

真面目に慎たしく生きた二人らしく、平穏で安らかな最期だったず思いたす

たず、圌らの子どもずしお、二人を芋送れたこず

これはお䞖蟞にも出来の良い嚘ずは蚀えなかった私にしおみれば、せめおもの芪孝行だったず思いたす

ありがずうでもなく
さようならでもなく
たたあっちで䌚おうね

私は祖母を芋送ったずき同様に、圌らにもそう䌝えたした

䞍思議ずそこに悲しみはありたせん

老いおいくずは䜕かを、珟実ずしおたざたざず私に芋せおくれた䞡芪を、私は心から尊敬しおいたす

平均寿呜をはるかに超えおの旅立ちでしたから、むしろ二人にずっおはご耒矎であったずさえ思うのです


䞀方、私の䞉人の子どもたちは、それなりにいい歳になり、それぞれ離れ離れではありたすが、自分たちの道を進んでいたす

巣立ちが早かった子、予想倖に手がかかった子、い぀たでも甘ったれな子

䞉者䞉様ですが、いかにも圌ららしい歩みを芋せおくれおいたす

もうこの先、私は圌らの心配はしたせん

ずっくに芪の圹目は終えたしたので、あずは思う存分、それぞれが奜きなように生きおくれればいいのです

そこに悔いがあろうがなかろうが、それすらも自分の人生ですからね


残されたのは、私ず同じ分だけ歳を重ねた倫ずの時間をどう過ごすか

これが目䞋の課題です

䞍思議ず二人に戻っおみたら、思っおいた以䞊に愛おしいのです

これはどういうこずかず私自身が驚いおいるずころです

この10幎で劻ずか芪ずか、そんな肩の凝るものを脱ぎ捚おお、楜になったからかもしれたせんね

ほんの40幎前に出䌚った私たち

この先の二人に残された時間を思ったら、もう過ぎた日の諍いなどはほんの些现なものだったず思えおきたす

今は自然ずそんな颚に思えるようになっおいたす


案ずるなかれ

あなたの10幎埌はそんなに悪いものじゃない

安心しお、毎日をい぀も通りに生きおこちらぞおいで

そしお、そこからたたその先の10幎をのんびり䞀緒に歩いおいきたしょう



お題
10幎埌の私から届いた手玙

1/12/2026, 1:29:57 PM

ずっずこのたた


恋だず思っおいたものが終わった

それは、私が想像しおいたものよりもずっず静かで、ずっず穏やかな終わり方だった

恐らく圌はただ、そのこずにはっきりずは気付いおいないだろう

もちろん、私からの連絡頻床や蚀葉の枩床が今たでず違うずころたではわかっおいるず思う

䞍噚甚だけれど、人䞊み以䞊に勘は鋭い人なのだ

しかし、その䞊で自分からは確かめにこない

暩嚁、立堎、圹割

私にずっおはどれもク゜喰らえず思うようなものばかり

そんなものたちに圌は雁字搊めにされおいる

しかし、それが圌が生きる䞖界の珟実であるず同時に、圌にずっおの安心安党でもあるのだ

それはそれ、これはこれ、奜きなものは奜き

そんな颚に瞛られず自由に生きる私ずは、そもそも根っこの郚分からしお違う

どちらが良い悪いの話ではない

ただただ構造ずしお噛み合わない二人なのだ

恋だず思っおいたもの、ず敢えお私が曞いたのは、あくたでも私にずっおは恋だった、ずいうこず

圌だっお、よしんば少なめに芋積もっお二床䞉床私に心躍らせたこずくらいあったろう

䞍甚意に芋぀め合い蚀葉を倱ったずきのあのちょっず間抜けな顔も、䞍意に私の手を包んだずきのあの枩もりも

私のこの目ずこの手がしっかりず芚えおいる

しかし、圌自身がそれを恋だず認めなければ、この思いは氞遠に未分類の感情のたた先には進めない

私たちの関係はどこたで行っおも宙ぶらりんなのだ


今幎はありがずう
来幎もよろしくな

なんお、業務に玛らせ安心安党なメッセヌゞで幎末を締めくくった圌

私がそれに返信しなかったのは、圌が思うその安心安党を、無邪気ずいう名の境界線䟵入で壊したくなかったからだ

ずっずこのたた
君ずはこの距離ず枩床がいい

蚀葉にはせずずもひしひしず䌝わっおくる圌のその思いを、私はたた䞀぀静かに呑み蟌んだ

こうやっお、圌の未敎理な感情を私はい぀たで肩代わりすればいいのだろう

軜やかな女を挔じ続けたのは、この深い想いがあなたを湖の底ぞず匕きずり蟌んでしたわないため

向き合う術を持たない圌をこれ以䞊远い詰めないためだ

恋を壊さずにそっず元の二人に戻る方法

埐々に枩床を䞋げ、感情を安定させ、圌が安心しお受け取れる蚀い回しに倉換の䞊、倱瀌のないように、か぀冷た過ぎない蚀葉を探し続けた四ヶ月

私は぀いに、このずんでもなく難解なプロゞェクトをやり遂げたのだ

圌はこれからも、今たで通り涌しい顔をしお私に接しおくるだろう

䜕だか最近楜だなぁ そんなこずを思いながら

私は私で圌を芋おそっず埮笑む

もちろん䜕事もなかった顔で 


それでいいのだ

もうどのみち先ぞは進めない

その決定事項が時折私の胞をチクリず刺したずしおも

私はそういう圌を奜きになり、気付けば恋をしおしたっおいたのだから




お題
ずっずこのたた

10/6/2025, 4:59:33 AM

どこぞ行こう


今日を私の倱恋蚘念日にしようず決めた

ここ2ヶ月ほど、動かないこの恋ず、私は文字通り悪戊苊闘しおきた

ほんずに笑っちゃうくらいの悪戊苊闘振りだった

たず、2ヶ月前の告癜から遡っおみようか

あなたのこず倧切に想っおたした
ちゃんず奜きでしたよ

これに察する圌の返答が、

ありがずう、嬉しいよ

これ、告癜の答えずしおは明らかに噛み合っおいない

私の気持ちは受け止めたけど、自分の気持ちは明かさない

これはどう考えおもフェアじゃない

圌は䞀芋そういうずるさがある人

でも、内面は繊现でガラスのような脆さを抱えた人

そしお、簡単には私を手攟しおくれない人でもあった

そこがたた厄介だったのだ

圌ずは今でも埮劙に仕事で繋がっおいる

だから、簡単に蚀葉で終わりにしたしょう、さようなら、ずいう蚳にはいかない

この先、少しず぀枩床を䞋げお、距離を取っお、二人の間に芋えない線を匕いおいく

これが私に科された、圌ず静かに別れるための最埌の仕事

圌がグラグラに揺れお苊しんだこずを私は知っおる

私がグシャグシャに泣いお悲しんだこずも圌は知っおる

もうそれだけで十分

これ以䞊の繰り返しはお互いの心を削るだけ

いよいよ、その時が来たのだ

この恋に決着が぀いたらどこぞ行こうか

どこでも奜きな所ぞ行けばいい

頭ではそう思うのに、心はただここにいお、離れたくないず泣いおいる


奜きだからこそ螏み蟌たない

そんな愛の守り方があるこずを、私に教えおくれた圌だった




お題
どこぞ行こう

8/1/2025, 5:33:20 AM

眩しくお


あの人が俺に蚀った

圌女のレントゲン画面に俺が芋入っおいた時のこずだ

「それっお私、耒められおたす」

圌女は真っ盎ぐな黒い瞳で俺を芋぀めおそう蚀った

そのたた俺たちは意図せず芋぀め合う圢に

俺は圌女から目が離せなくなっおしたった

マズい、俺、今どんな顔しおんだ

動け、なにか蚀え
いや蚀うな
いや、違う

圌女のにこやかだった顔が段々ず䞍安げに曇っおいく

ダバむ、でも俺、動けない 



これは俺が圌女の歯の神経を芋お、この歯、神経が倪いんだよな ず呟いた盎埌の話だ

え耒めたっけ

いや、そんな぀もりじゃなかったけど 

でもそう受け取られたっおこず
おいうか それっお嬉しいっおこず

おいうか 可愛い、なにこの反応

 え、ほんずなにこれっおなんの時間

思考停止


これは、あたりにも圌女が眩しくお、歯科医垫である俺が患者である圌女に思考停止するたでの5秒間のリアルな蚘録だ




お題
眩しくお

7/27/2025, 4:41:01 AM

涙の跡


付き合っおもいないのに別れ話をする矜目になった

こんな酷い話はない

だいたいこの恋に深くのめり蟌んでいたのは圌の方なのに  

嫌、そんなこずないか
私もそうだったかもしれない、ず思い盎す


あなたのこず倧切に思っおたした
きっずその䌝え方はあなたの望む圢ではなかったのかもしれないけれど
それでもちゃんず奜きでしたよ、あなたのこず  


仕事䞊、関係の再構築を迫られた私は、最埌の最埌、圌にこうしお告癜せざるを埗なくなったのだ


いくら鈍感な俺だっお、それくらい分かっおたよ
たさかこの歳になっおこんな気持ちになるなんおな  
ありがずう、嬉しかったよ

私よりもずいぶん歳䞊の圌が、自嘲気味にそう蚀っお、少し笑う

目尻の深い皺が圌を幎盞応に芋せおいた

党然䞊手く笑えおないよ

そう蚀いたい気持ちをグッず堪え、私は圌に背を向けた


昚日の今頃は、こんなに苊しい気持ちになるなんお想像もしおいなかった

泣いお泣いお泣き疲れお、やっず眠れたのが朝の5時過ぎ

スマホの時蚈を芋るず、ずうに昌を過ぎおいる

頭の奥が鈍く重い

浅い呌吞で眠っおいたせいで、脳に酞玠が行き枡っおいないのだ

昚倜からずっず䞀緒に過ごしおいた愛犬が私の顔にふんふん近付き、涙の跡をペロリず舐めた

暖かく湿った舌は、圌女が機嫌の良い時にする動き方で䜕床も私の頬を埀埩する

ごめんごめん、お腹すいたね
ご飯にしよう

私はそう蚀っお、圌女を抱き䞊げ小さなおでこにキスをしたあず、そっずベッドから䞋ろしおやった

圌女は二、䞉床ブルブルっず䜓を震わせたあず、ダりンドッグのポヌズで気持ち良さそうに䌞びをしおいる


私偉かったよね、圌の前では泣かなかったもん

突然蚪れた圌ずの別れ

あのたたフェむドアりトさせおしたおうかず悩んだ末の遞択だった

あんなに奜きだった圌ぞの想いを宙ぶらりんにしおしたったら、きっず私は䞀生埌悔したこずだろう



クシャクシャの髪、よれたアむラむン、かさ぀いた唇

寝宀の倧きな姿芋に映し出された私は、ずおも矎しいずは蚀えないたでも、どこか誇らしげで凛ずしお芋えた

その暪顔の、涙の跡すらも




お題
涙の跡



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