そら豆

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12/23/2025, 1:23:25 PM

「もうすぐクリスマスだね」
舞が白い息を吐きながらいった。
「どこかいきたいところとかないのか?」
僕はそんな彼女に尋ねる。空気の冷たい街の中でコンビニのコーヒーを飲む。澄んだ空にガラスが飛んでいる。
「別にいきたいところなんてないよ」
「ほんとか?」
そんな会話をしつつ、僕は舞と一緒に家にはいる。
「お邪魔します」
舞は一礼し、そのままソファの上に寝転がる。
礼儀がいいのか悪いのか。まぁ、それが彼女の魅力なんだけど、
「買っていたけど、つけるか?」
「つけたい!」
僕は袋からろうそくを取り出す。ちょっと長めの模様のついたろうそくだ。ライターを取り出し火をつけようとすると、
「私にやらせて!」
そう叫んで舞はライターを奪うようにほくの手から取った。
「急に手伸ばすなよ。危ないじゃないか」
僕は呆れていった。やけどでもしたらどうするつもりなのだろうか。
「ごめん…そうだよね。うん…」
そこまで強く言ったつもりはないけど、舞は下を向いた。落ち込んだ時にする癖だ。
「べ、別にいいからさ!早くつけてみてよ!」
僕は励ますように声を大きくした。
「そうだね。早くつけてみよう!」
情緒不安定だな。いつもは真面目なのに、僕といる時は限りなく子どもっぽくなる。これが本来の彼女なのか。
「じゃあ、つけるね」
舞がろうそくに火をつけた。
「部屋暗くしたほうが雰囲気出るかも?」
僕は部屋の電気を消した。ろうそくの炎が僕らを照らしている。
身や心を包んでくれるような明かり。
優しい光に照らされている時に、舞は口を開いた。
「さっき、どこに行きたいって聞いたじゃん」
「うん」
舞は暗い部屋でもわかるくらい赤くなり、
「勇人が一緒にいるなら行きたいなって」
部屋に灯ったろうそくは、静かに揺れていた。

12/21/2025, 1:25:38 PM

もうすっかり冬ね。毎日寒くて嫌んなっちゃう。
あなたは何にも気づいてくれない。私の気持ちを。
ずっとあなたに恋をしているのに、馬鹿みたい。
あなたってばまったく変わらないんだもん。
最初はなんともなかったのに意識するようになったわ。
他の女子と喋っていると胸が締め付けられるの。
あの時なんで私に笑いかけたの?
優しく声をかけてくれたの?
私の頭の中はあなたでいっぱい。
今、雪が振っているの。窓の外に見える雪がだんだん積もっていく。あなたへの想いもときが経つにつれて大きくなってきたわ。
私の恋した、あの頃のあなたへ。そして、今のあなたへ、私に気づいてください。
積もった想いはいつか届くと信じて…

12/20/2025, 12:30:59 PM

なぁ教えてくれよ、「今」を生きる俺に。
「過去」のことなんて経験したことないんだ。
「過去」に生きたお前なら歴史にのこったこと経験してんだろ?
なぁ教えてくれよ、「今」を生きる俺に。
「未来」のことなんて誰にもわからない。
「未来」のお前ならわかるだろ?この世界の先なんて。
じゃあ教えてやるよ。「過去」のお前に。
その時の知識や技術はいい意味でも悪い意味でもしっかり使われているよ。
じゃあ教えてやるよ。「未来」のお前に。
まだまだそっちの技術には敵わねえがその発見の基盤に「今」の俺たちがあるって。
「過去」から「今」へ
「今」から「未来」へ
誰が欠けてもいけない一直線に並んだリボンのくくり目なんだ。

11/5/2025, 2:13:59 PM

時を止めて
今という時間はすぐに過ぎる
あっという間の出来事なんでかな?
もっと君とお話したいのに
無情に今も流れてく時間
心のなかで思うこと
ずっと大切にしたい気持ち
今こそ飛び立つんだこの思い
時を止めて過ごしていても
ただそれは何も変わらない何もない世界
時を止めなくてもいいなと思える
今を大事にして前に進んでいこう
君と笑い合える世界を作ろう

11/4/2025, 2:32:26 PM

秋もだんだん深くなる。ふと、気がすると甘いかおりが漂う。キンモクセイの匂いだ。もう11月になった。時の流れは早い。なぜかキンモクセイの匂いを嗅ぐと心が軽くなるのだろうか。甘いだけでなく、どこかさみしげな雰囲気をかもす。小さなオレンジの花から出る匂いは、強くも包みこんでくれるような気がする。私も小さいながらも何かできることはないだろうか?

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