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2/1/2026, 10:35:06 AM

ブランコ

ブランコに乗って、空を蹴る。
飛ばしてくれない空を蹴る。
何度も同じ事を繰り返すだけのブランコ。
それでも夢中になってしまうブランコ。
地面を蹴って空に足を投げ出して、
空を蹴って蹴って、高くする。
高く高くなったブランコに身を任せて後ろに落ちて、
空が僕を飛ばしてくれるなら、
ブランコみたいなこの日々から抜け出せると思う。
でも、大嫌いな空を今日も蹴る。

1/4/2026, 10:13:00 AM

幸せとは

手を出された。
僕は、知らなかった温かみと、
他の子達も知らない温かみを知った。
愛情?
性欲?
性愛?
どれかに当てはまるのだろうか。
世間は当てはめない。
犯罪。
異常。
不憫。
そうだ、確かに犯罪だ。
でも僕は心地が良かった。
嫌じゃなかった。
空っぽだった心が満たされてしまったから。
幸せとは?
僕の事を、誰が不幸と言っても、
僕の心は幸せになってしまっている。
幸せとは、それは独りよがりで、それは間違いで。
その気の所為が幸せなのかもしれない。

1/4/2026, 4:35:13 AM

日の出

あ、今日が始まった。
太陽の光が彼の横顔を照らしている。

この今日は、彼が越したくなかった今日。
私は、それを止めてあげた。
彼が見たことない今日に生きているなんて、嫌だ。
なら私のすることは決まっている。
決まっていたのに。
なぜ私だけ昨日を越してしまったのだろう。
彼は私をなぜ置いていった。

日の出が見える。
嫌という程今日だと認識させてくる。

12/9/2025, 10:27:14 AM

凍える指先

豪雪の夜。
シャクシャクと水混じりの雪を踏む音がする。
何も感じない。
凍える指先が触れる。
貴方の頬からは何も伝わらない。
「ああ…寒いよ、冷たいよ。」
キラと光ったあれはなんだろう。
雪の光だろうか。
刀の光だろうか。
暖かい。
その暖かさで僕は貴方と一緒に眠ってしまった。

11/25/2025, 10:24:09 AM

落ち葉の道

私の好きな木、ケヤキ
森にある公園の奥で見つけた大きなその木に、
私は心を奪われた。

悩みも不安も何でも包んでくれる、
重厚なこの木に私は体を任せて静かに目を瞑る。

秋になっていつものように彼に会いに行く。
公園から森に行く途中に、
赤や朱色に染まった落ち葉の道が出来ていた。
彼の一部を広い集めながら、その道を進む。

私の好きな木、私が恋した木

樹木性愛と言うらしい
この自然に包まれている感覚、
幸せに満たされる感覚のことだろうか。

落ち葉の道を進んだ先には、葉が落ちた彼が居る。
私は毎年、秋になればその落ち葉の道を進むだろう。
私の寿命が尽きるまではずっと。

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