‐真夏の記憶‐
真夏の昼のことだった
外が異様に眩しいことに違和感を持った
好奇心でカーテンを、窓を開けた
そこには、そこには
そこから覚えてない…
何かあったはずなのに、何も
これっぽっちも覚えてない
ただ、右手にクローバーを
一つのクローバーを持っていた
こぼれたアイスクリーム
目の前でアイスが落ちた
子供が泣いている
近くにいた姉らしき人が声をかける
「あー、またこぼしちゃったのね」
足元を見るとカップが風で転がってくる
「アイス落としちゃったの、悲しかったね」
どろどろとしたアイスには
アリが一匹一匹と増えていく
それを見て子供が泣く
足に冷たい物が落ちてきた
アイスだ
こぼれたアイスクリームが冷たかったのは
一瞬だけ、あとはベタベタ気持ちが悪い
あーあ、もったいない
〇〇やさしさなんて〇〇
落とした財布が戻ってきた
プレゼントを渡してくれた
友達に先生、親みんなやさしい、なんでやさしくする?
やさしさなんて持っていてもしょうがない
いっそのこと最後でいい
どうせ、顔、金、家柄、それで人を選ぶんだ
僕に向けられるやさしさは
きっと、やさしさじゃない
そんなときにあの子に言われた
「向けられている優しさは受け取るべきだよ」
そう言ってやさしさを向けてくる
忘れ物を貸してくれる、心配してくれる
そんなあの子がいう
「優しさ」信じてみてもいいかもしれない
風を感じて
桜舞う、出会いと別れに感謝して
野花を添えた風を感じて
夜灯る、毎年一度の楽しみに
海を乗せた風を感じて
旬実る、色とりどりの街を見て
紅葉を落とす風を感じて
年語る、人々集まり返り見る
次の年への風を感じて
「またね」
君が言う
これって、どうなんだろう
また、会おうねってこと?
いつか会うかもねってこと?
その一つの言葉だけじゃ
君の心がわからないよ
だから、僕は言う
「また、今度会おうね」
と