2/4/2026, 5:14:39 PM
お題【Kiss】
「…なに。」
「なんにも。」
顔を近づけてきた彼は言う。彼はここ数年、いや数百年一緒に住んでいる高校の先輩だ。私は彼に気はない。彼は…、
「また首に傷跡あるぞ。」
「知ってるよ。死のうと思ったんだよ。」
「死ぬなよ、」
彼は私の首の傷跡を指摘した。もう遠慮はなくなった。彼は止めるけど、私はやめない。
「…ちょっと外出てくるね。佐和さんのところ行ってくる。君も例の町に行きなよ。一応町長だろ。」
「飽きたからいやだ。」
「あっそ」
私は彼に背を向けた。すぐ後ろに立ったのが分かる。
「やめてくれるかな?」
「…俺、」
「知ってるからやめてくれるかな?」
彼は黙った。
11/3/2025, 6:11:42 PM
お題【行かないでと、願ったのに】
彼女は未だそこには戻ってこない。散り散りになったこのグループは彼女が戻ってくることによって、また結成されるのだろうか。
「お前はここに残んの?」
身支度をする彼が言った。彼がいちばん彼女を愛していたはずだ。残ると思っていた。俺と同じようにここに縋ると思っていたのに。
「まぁな、お前は?」
俺は微塵もあるはずのない希望を持って聞いた。案の定な答えしか返ってこないのだろうに。
10/31/2025, 7:34:44 AM
お題【そして、】
そして、彼女はそこから姿を消してしまった。何日経っても戻ってきやしない。俺たちは彼女に縋っていた分、何をすれば良いのか分からなくなった。
「今日も戻ってこないな」
隣に座る彼が言う。彼は彼女のことが大好きだ。もちろん俺もだが、