Q.もしも、パラレルワールドに行けるとしたら?
なんてくだらない「もしも」の話を考える。
君に好きだと伝えていたら、きっとこんなに悩まなくて済んだのに。
ねぇ、俺はいつまで君を好きでい続けるんだろう?
もし、パラレルワールドに行けるなら、まだ君が生きている世界へ…なんて何度考えたのかな?
通り魔に刺されて死んだ君。俺があの時、日和って告白をやめなかったら、きっと君はまだ生きていた。
あぁ、もう一度、あの日に戻りたい。
A.君に好きと伝えれなかったあの日に。
時計の針が重なる瞬間。
僕はその瞬間を見るのが楽しい。
誰も時計なんかに集中していない。そんな時、時計の針が重なって、パキッと長針が動く。
特別じゃない。それでも僕はそれが見たい。
一瞬。その一瞬が僕には色づいて見える。
たった一瞬。何度でもくる一瞬だ。
何回も見ているはずなのに、それを見ると少しだけラッキーだと思えてしまう。
人はそんな些細なことに助けられているのかもしれない。
どうか、誰かにとってこの一瞬にも意味がありますように。
僕と一緒に、どこか知らないとこに行こう。
泣き腫らした目も、傷ついた心も、君を振った男よりずっと大切にする。だから僕について来てよ。
なんて言っても君が僕の隣に来てくれることはないなんて知っている。
ほんと、なんでそんな男なんだよ。なんで僕じゃないんだよ。
僕は君を世界一幸せにする自信があるのに、君はまだあの男の為に泣いてるの?
なんでだよ。なんでなんだよ。僕のほうが…
いや、きっとそうじゃない。
僕と一緒にいても君は何も感じないんだろ。
僕と一緒にどこかへ行っても君にとって意味はない。
ごめんね。
今日も僕の心は曇り模様だった。
数年前まで見えていたあのキレイな太陽は僕には見えなくなって、いつの間にか薄暗い雲に覆われている。
今にも雨が降りそうだけど、それだけはグッと堪えていつか光が差すまで待つだけ。
何かやりたいことがあったはず。やりたいことってなんだっけ?
全てが雲に覆われ、目標も、未来も、正解も、見えなくなった。
ねぇ、誰か助けて?なんて叫んでも、きっと皆んな雲の上にいる。
僕なんかとは比べられないほど、皆んなは全て見えている。
羨ましい。「いつか」を待つ僕なんて皆んなに追いつけるわけがない。
自分から進む勇気のない僕に相応しいcloudy_
靴紐が解けたとき、ふと部活を辞めようと思った。
なんでかは分からない。ただ、靴紐が解けただけだったから。
陸上部に所属していた俺は、どれだけ練習してもなかなか結果が出せなかった。
そのくせ、俺より遅く始めたやつは結果を出していった。俺はソイツの大会についていってサポートをするだけ。
なんとなく、どこかで辞めたいとは思っていた。
でも、なぜだか靴紐が解けた瞬間にそう思った。
足の解放感からか、結び直すめんどくささからかは分からない。
ただ、解けた靴紐を眺めていた。
あーあ、全部、無駄だったのかなぁ。
まぁいいや。俺、靴紐解けたから部活辞めよ。