たくちー

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2/19/2026, 7:42:28 PM

 枯葉は遠目に見ると鮮やかな紅葉に見える。この街は山に囲まれていて全方位に山が見える。だから稜線のハッキリとした山々は都会に住む人には羨ましく見えるかもしれない。山頂付近には雪が積もっておりスキー客も多い。ただとにかく寒い。山から吹き下ろしの風が地吹雪を引き起こし前が見えなくなる。

それでも自宅近くの幼保園の子供は元気だ。雪だるまの鼻には赤い紅葉が張り付いていた。



題『枯葉』

2/18/2026, 8:16:46 PM

今日と明日の違いは、ただ24時の黒鍵を跨いだだけに過ぎない。句読点を挟んでリピートする短調な日々。明日なんて必要ないのに、テトリスみたいに勝手に降ってくる。今日が人生最後の日でも一向に構わない。



題『今日にさよなら』

2/17/2026, 8:29:37 PM

「お気に入り」とは単なる愛用品ではなく、
ボクにとっては“不要を排除する衝動”だ。

電気毛布のように欠かせない道具は生活の一部であって“お気に入り”ではない。

むしろ、気に入らないものを捨て、
無駄を一切なくした状態こそが理想的。

それはゲームに例えるなら、スキルポイントに一切の無駄がないキャラクターのような存在。
システムの構造を理解し、影のように盤面を導く者。

表では評価されずとも、誰よりも貢献している。
それがボクにとっての「お気に入り」だ。



題『お気に入り』

2/16/2026, 7:01:23 PM

 単なる心の整理だ。この話は現実でありフィクションではないが、あなたにとってはフィクションかもしれない。

 夜中に自分がいない世界を妄想した。菓子パンを包む紙についたカスを食べるのが好きで「捨てないで!」と言っていたボクはいない。いつも座っているソファに姿が見えない。そんな世界。兄の視点から世界を見て何故か涙が溢れてきた。まだ夜中。布団の中で横向きに膝を曲げて身を強張らせる。胸が痛い。「痛い、いたい」と何度も叫び右へ左へ身体を転がせる。冷蔵庫の中の鶏の砂肝が胸を苦しめる。食べないといけない。でも朝はパンじゃないと食べれない。昼に後回しにすると苦しみに耐えられない。逃げ場がない。そんな思いで寝ていることは出来なかった。思考の迷路から抜け出せずにいると昔の記憶が再編成された。揚げ物にカラシをつけるとパンみたいな味だなって思い出した。それなら砂肝にカラシをつけたら分類上は肉ではなくパンになる。その考えに達すると少しだけ息が吸えた。いつもより早く起きて実践する。なんとか気を失わずに済んだ。そして今この文章を書いている。

意味が分からないと思うけどボクの世界においてはそんな独自ルールが存在する。この世界は制約だらけで、お金がなければできない事や社会的な制約(誰もが人生の主人公だから)が多い。でも個人的主観による独自ルールは制定から承認まで独裁国家のように決められる。だからこそ「肉にカラシを塗ればパンとして扱ってよい」なんていうヘンテコルールも罷り通る。

誰よりも自分の心を救えるのは自分自身なんだ。




題『誰よりも』

2/15/2026, 7:42:05 PM

 手紙には新聞から切り取られた「お悔やみの欄」に載る自分の名前があった。そして未来の私?(私は死んでる筈だから母からだろうか?) から一言。

「よく頑張ったね」

未来の技術でも文字数制限があるのだろうか。
簡潔な一文だけだった。



題『10年後の私から届いた手紙』

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