靴紐
靴紐を結べるようになった時は嬉しかった。
きれいに結べることを誰かに自慢したくて仕方なかった。ほどけない結び方は?とか色々考えながら結んでいた気がする。
紐の靴に慣れてからは、マジックテープは履かなくなった。高校生までは、いつも紐のスニーカーを履いていた。
でも、大人になると自分の靴箱には紐の靴が見当たらない。
スリッポンやブーツ、サンダル。
スニーカーも紐のないものばかり。
いつのまにか簡単に履けるものばかりになっている。
なんだ、せっかくできるようになったのに怠けているな。
次回は紐の靴を買うことにしよう。
答えはまだ
ここ3年くらい、ぐるぐると考え続けている
このままでいいのか、私は何がしたいんだ。
あれやこれや始めてみるけれど、答えはまだ見つからない
でも、少しわかってきたことはある。
私は何にもならない。私は私なんだと。
そこもまだ漠然としていてうまく説明はできないが、何をやってもやらなくても私であるということに変わりはない。
気づいたとき、少し楽になった。
大したことない、私だもの。
それでいいのだ。
これからも悩んで、迷って私をやっていこう。
その先に何になるのかならないかは、今はまだお楽しみだ。
君と見上げる月
暗い空を太陽のように照らす満月
木の影も君の影もはっきりと見えて、街灯のないころはこんな月明かりで外を歩けていたんだろうな。
「月探検にいこうか?」
小さな君の手を引いて、満月の夜に繰りだす。
田んぼの真ん中を歩き、さらに街灯のないところへ。
「お母さん、月眩しいね!」
君の大きな目に、月が映る。
小さな手が月をつかもうとする。
「お団子買わなきゃね」
「そうだね、来月の満月の日はお団子持って月探検に
行こうか」
家に戻り、すやすやと眠りにつく君。
さっき君と見上げた月は、カーテンの下から君の寝顔を照らしているよ。
空白
1日中ぐるぐる考えているけど
何もしなかった日
体は空白だらけだけど、頭の中には隙間がない
動かないといけないと分かってはいるけど
動かない体
一体、この体の主はだれなんだ?
赤 緑 青
赤
血液の色は赤なんだと思う。
どくどくどくどくと流れているんだと。
誰がつけたか知らないが赤という文字。
それを赤と思う私。
例えば怪我をした時、自分がどんな色を出しているのか見てみるといい。
赤っていうだけで、攻撃性が増す。
不思議で強い色。
緑
バスでぼけっと外を見てると、新緑の緑がわからなくなる。
あれ、白いよね。朝日が当たると緑か?と言われるとわからなくなる。
とりあえず光った緑。絵を描く人の意見を聞いてみたい。
青
大好きな色。空、海、青。
漢字だけでも美しい。
そこには憧れしかなく、青い人になりたいとさえ思う。
ブルーマンではない。
ただ。あの青い空に青い海に憧れている。
そんな生き方をしてみたい。