わたゆめ

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12/13/2025, 1:48:49 PM

遠い鐘の音

ずっとずっと鐘の音の中で生活している。
小学生、中学生、高校生、大学生
大学院のときは研究室生活だったので、少し鐘の音から離れていたかもしれない。
教員になってからは鐘の音はすべてを支配する。
鐘の音を聞いてから次の鐘の音が鳴る前に計画していた授業をこなさないといけない。
鐘の音は勝負の合図だ。
だけどその間は誰にも邪魔されない。
授業にだけ集中できる。生徒にだけ集中できる。

これから35年間ずっと鐘の音の中で生きていく。
鐘の音から遠ざかるのは難しい。


12/13/2025, 8:21:05 AM

スノー

スキーが好きだ。
大学時代にスキーの授業があった。
1週間ほどゲレンデでスキー合宿をして授業の単位を取るものだ。
私はその授業ではじめてスキーをした。
最初の3日はゲレンデでスキーの基礎を身に付け、残りの2日はウェアの下にビーコンを身に付け、デレンデを飛び出す。
新雪の上をワッサワッサと1歩ずつ歩いて山を登ったり下ったりする。
先頭だと大変だ。気温は低いはずなのに、道を切り開くのにウェアの中は汗びっしょりになる。
1時間もしないうちに大きな湖に出た。
氷が張った上に雪が積もっていて一面の白い絨毯。
その真ん中で雪の机と椅子を作り、風よけにみんなで風上にスキー板を立てた。
リュックに担いで持ってきたカセットコンロでお湯を沸かし、カップ麺を作った。
簡単なカップ麺だったが、あの味は忘れられない。
すごく美味しかった。
景色が格別だった。
一緒に来た同級生と新雪の上に大の字になって自分の形を刻んで遊んだのも楽しかった。


12/12/2025, 8:33:28 AM

夜空を越えて

スターリンク衛星が輝いている。
まるで銀河鉄道999のよう。

それを見たのは私と母が2人で家出をした夏の日で、
母の実家の田舎に着いたときだった。
突然現れた私たちに祖父母はびっくりしていたが、
何を言わずに寝床を用意してくれた。

祖父母たちは夕食を済ませていたので、私たちは近くのスーパーまで歩いてお弁当を買いに出た。
田舎は夜空がきれいだね、と父と弟の大喧嘩の記憶を搔き消すほどに美しい夜空を見上げながら夏の夜を歩いた。
そこにあり得ないほど眩しい光の列が現れたのだ。
それは見間違いではないほどの明るさで、飛行機よりも早く私たちの頭上を横断する。

UFO、、、?

こんなに堂々と目の前にUFOが現れる?

UFOって不規則に動いて、現れたり、消えたりするじゃなかったっけ?
そう母と話した。

光の列は等間隔で列車のように連なってる。

これはまるで、銀河鉄道999の列車だと母は言った。

私たちはすべてを忘れてその光の列が過ぎ去るのを見ていた。

家に帰ってから調べてみると、それはスペースX社が3日に一度のペースで打ち上げているスターリンク衛星たちだと書いてあった。
YouTubeでも私たちが見た光の列の映像を見つけることができた。
携帯電話の電波塔がいまや地上ではなく、夜空にある。これによって電波塔から遠い山奥ではこれまで電話が繋がらなかったが、今ではどこにいても頭上にスターリンク衛星がいて通信ができる。まるで衛星電話のようだ。SoftBankではすでにスターリンク通信が始まっている。
世の中の進化は凄まじく、人の叡知には際限がない。

これを一人の人間の一生でこなしてしまうイーロンマスクとは何者なのか、想像を絶する。

12/10/2025, 11:13:04 AM

凍える指先

凍える指先で自転車をこぐ。
切れるじゃないかというくらい痛い。

12/8/2025, 10:02:31 AM

雪原の先へ

この先はユートピア?

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