たーくん。

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11/28/2025, 10:59:35 PM

太陽に照らされた白を纏う植物達。
風で揺れる植物達が、寒がっているように見える。
今日の朝は……寒い。
はあーっと息を吐き出すと、白い息が出た。
もう少し、暖かくして出かけたほうがいいかも。
一旦家へ戻り、厚手のコートを着て再び外に出た。
うーん……まだ寒い。
でも、そろそろ行かないと会社に遅刻してしまう。
ひゅ〜〜〜っと、冷たい風が吹く。
ゆらゆら揺れる白を纏った植物達に見送られながら、会社へと向かった。

11/27/2025, 10:05:30 PM

時計の針の音だけが聞こえる自室。
仕事から帰ってきて、ようやく一人の静かな時間を過ごせる。
時刻は二十二時過ぎ。
我ながら、朝からよく働いた。
「すぅーーー……はぁ……」
大きく、深呼吸をする。
疲れた身体と、疲れた心へ、空気を送り込む。
「今日も一日お疲れさま」と、心に感謝の言葉を送る。
自画自賛だけど、こうして自分で自分を褒めてやらないとやってられない。
「すぅーーー……はぁ……」
もう一度大きく深呼吸し、心へ空気を送って、膨らませた。

11/26/2025, 10:07:51 PM

今にも切れそうな一本の糸。
先のことなんて誰にも分からない。
勝手に進む時の中で、皆生きている。
今まで、何度も糸が切れそうになったが、結んだり、くっ付けたりして、時の中を生きてきた。
だが、時の中を生きるのは難しいもので、上手くいかないことが多い。
そして今、また糸が切れそうになっている。
ふぅ……このまま糸が切れて楽になりたいが、まだ時の中を生きたいから、諦められないな。
糸を何重にも結び、切れないようにしてやった。

11/25/2025, 10:05:22 PM

通勤途中の道のあちこちに落ちている落ち葉。
ようやく木の葉の色が変わったと思ったのに、もう地面に落ちている。
……早すぎじゃない?
まるで秋をさっさと終わらせようとしているみたいだ。
ぴゅ〜っと、冷たい風が吹く。
秋の終わりを感じながら自転車のペダルを漕いで、会社へ向かった。

11/24/2025, 10:08:06 PM

君の心に掛かった南京錠。
いつの間にか俺達は距離が出来て、君は心に鍵を掛けた。
強引に鍵を開けようとしても、君は俺から離れていく。
「君はどこに鍵を隠したんだ?」
質問したら君は立ち止まってくれたが、俺の顔を見るだけで答えてくれない。
君の心の鍵を見つけて開けないと、このままでは終わってしまう。
そんなの……嫌だ。
だから俺は、何度も君に声を掛け続けた。
「頼む……鍵を俺にくれ……」
プライドを捨て頭を下げ、頼み込む。
君はそんな俺を見て、仕方ないわねって呆れた顔をしながら「私は持ってない。鍵はあなたが持ってる」と言われた。
俺が持ってる……?
ズボンのポケットに入っていない。
胸ポケットに……あった。
ハートの形をした鍵が。
俺は君の心に掛かった南京錠に鍵を入れて、開けた。
「あなたがそこまで私のこと想ってるなんて思わなかった……ごめんね」
「俺こそ……ごめんな」
鍵を開けた先にあった君の心の中は、すごく温かかった。

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