12/1/2025, 10:26:40 AM
夜の帳を見上げる。
古の光たちの天井画。命のゆりかごに住まう、小さなぼくらをあやすもの。
肌を刺す冬の吐息に、あの光たちの故郷を想う。
「彼らの宙も、こんなふうに寒いのだろうか」と。
彼方を掴むように伸ばしたぼくの手は、ただ虚空を掻いただけだった。
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凍てつく星空
11/30/2025, 11:11:57 AM
そう信じて疑わなかった。
ぼくらは、どこで道を違えてしまったのだろうか。
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君と紡ぐ物語
11/29/2025, 9:51:20 AM
灼熱の地も、今や静まる零度の砂。
凍てつく息吹が、冬知らぬ町に氷化粧を施してゆく。
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霜降る朝
11/25/2025, 11:30:08 AM
「赤く、染まった。」
「染まって、散った。」
「いいや、散ってはいない。」
「ではなんと言う?」
「『使命を果たした』、『命を燃やし尽くした』と言うのさ。」
「その犠牲は尊いものだと。」
「ああ。無意味にあらずと。大切な思い出であったと、美しき変化であったと。」
「ひどく遠慮がちな最期でもか。」
「ああ、そこに意味はある。」
「この先に、何も無くともか。わたしが全てを呑むと知ってもか。」
「ああ、赤く燃えた命たちを、ぼくは無駄になんてしない。」
「わたしをも赤く染めるのか。」
「ああ、行路の先を終わりではなく、魂の情景にするために。」
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落ち葉の道
11/23/2025, 10:31:03 AM
ぼくは ぼくのために
きみの砂時計を 止めた
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手放した時間