夕紅色に染まった糸を手繰り寄せる
ゆっくりと ゆっくりと
いつ終わるかもわからないくらい
長い長い時間をかけても
止まることなく伸びる糸
その先は一体何処に結ばれているのだろう
もしかしたら
虚空にぶら下がっているかもしれない
それでも
夕紅色の糸の未来を信じて
ゆっくりと確実に手繰り寄せる
「赤い糸」
朝顔 向日葵 蝉の声
揺らめく陽炎 煌めく海
ワクワクの夏がやってくる
過剰なまでの日焼け止め
つける度に怖くなるエアコン
食べなきゃやってられないアイスたち
出かけたくなる花火や御祭り
いろいろと恐怖の夏もやってくる
地平線上の綿菓子を見つけると
なんとも不思議な気持ちとなる
夏の訪れの合図
「入道雲」
西瓜 花火 キャンプ かき氷 お祭り
夏は楽しいイベントがいっぱい
美味しいものも沢山ある
子どもの頃は夏が待ち遠しかった
少し帰りが遅くなっても大丈夫だったし
何より夏休みが楽しかった
暑さも関係なく走り回っていたっけ
だけど・・・
歳を重ねるにつれ
夏の暑さが恨めしくなる
夏をとばして秋よこーい
「夏」
家族がいて友人がいて
毎日ご飯が食べられて
辛いとかキツいとかもないけれど
何故だろうか
自分の居場所では無い気がする
だからといって
行きたい所がある訳でもない
特別やりたいことがある訳でもない
漠然と「違う」と感じていて
心の奥底でもがいている自分がいる
歩むべき運命の道を間違えたのか
いつか心が望む未来へと辿り着けるだろうか
「ここではないどこか」
アンティークショップのショーウインドー
君は小さなロッキングチェアに座っていたね
ダークブラウンのモフモフのテディベア
黒のタキシードに赤い蝶ネクタイ
まさに一目惚れだったんだ
君を迎えるために頑張って働いたんだ
ショップの前を通る度に
必ず迎えに来るからねって話しかけながら
でもあれは梅雨に入ってすぐの雨の日だった
君が座ってたはずのロッキングチェアに
違う子が座ってたんだ
慌てて店に入って聞いたよ
もう君は新しい主の所に行ったってね
この手で君を連れて帰りたかった
あれから暫く経つけど
君ほどに惹かれるテディベアには逢えてないよ
「君と最後に会った日」