明日への光。
明日を生きてるって当然の事。仮定でも、死んでるなんて、考えにも及ばない。
私は考える。例えば明日、明後日でも、何か今より進化してる事があるのかと。でも、その為の努力をする気力はいつも一瞬だし、遂々堕落してしまう。
僕は文字を書く。決心が固まる感じがするし、見返すことのできる目標になるから。でも、僕一人での決意なんて、風化も鈍化も軟化も、とっても簡単で単純なものだった。
いつも、目の前の楽に溺れる。
それは自分の中の欲に負けているとも言える。
でも、自分の欲はそんなモノではないと、確かに理解している。
僕は天才になりたい。称えられ、褒められ、妬まれる様な存在になりたい。
私は持つもので在りたい。お金も、知識も、経験も、権力も、夢も、何もかもを持ち合わせたい。
そう考える自分とは裏腹に、何者かなる事への執着は、決して常に光らない。ただ常に、その場所で燻るばかり。
だけど、だから、だからこそ、欲は快楽にしてしまおう。自分の欲はあまりに眩しいはずだから。
きらめく街並み。
街が輝くのか、人が輝くのか、ただライトが光っているなけなのか。
僕の手は小さい。他人と比べると幼く、未発達に見えてしまう。ただ身体が小さいと言うだけで、不便な事が沢山ある。それを逆手に取るのは卑怯というモノだ。
私は足が大きい。外反母趾とかいう更に厄介な特徴も持つこの足は、厄介だと匙を投げたくなる程不便で痛みを伴うモノだった。礼服に制服に、合わせる洋服が滑稽に見えるほど、選択肢は少ない。
いつも羨ましかった。
そこに居る人が、通りが、景色が。写す背景の明るさが妬ましく、サクッと軽快で凄みのある音が心臓に響く。
確かに、笑顔で隣を歩くのは大変だと思う。恋人やら、友達やらと旧知とは限らない。
でも、それでも、隣を歩く人を見つけるのはもっと難しい。
この笑顔は行き場を失い、ただ頬が煌めいている。
秘密の手紙。
10年後の自分へ、秘密の手紙を書きます。
私は、いつも思い描くのです。ああしたい、こうなりたい、まだできるはずだと。だけど、現実の私は動かないし、頭も使わずダラダラ過ごしています。情けないけど、断ち切れない。そんな私です。
僕はいつも迷うのです。この言葉を吐くか吐かないか、手を出すか出さないか。この選択で相手の評価が変わると分かっているけど、どちらにしても自分に利点が無いと納得できない。最近は特に意地汚いのです。
悩みが増え、身体が痛み鈍り、声が掠れ、目が悪くなりました。あの子供の頃の軽やかさや、素直さが、思い出せなくなって参りました。
この事象を年齢の積み重ねという現象だけで語るには、何とも腑抜けた言い訳に聴こえます。
声を荒げましょう。無茶に意地を持ちましょう。
お前は、まだ、今、若いのです。
そのモヤモヤを晴らせるのは今しか無いのです。
今から10年の時がかかるなら、1日でも惜しいのです。
死ぬ気で、やりたい事で、死になさい。
秘密の手紙なんてのは、思い出した時にでも見て、笑えれば十分です。
凍てつく星空。
ここは日本。全世界、宇宙に数多く存在する生命の住める、ただの一つの土地。
僕は日本人だ。お辞儀も感謝も習慣だし、神も仏も適度に信じている。それが例え日本に住んでいるからだとしても、国の外に出向いた時の僕の行動は、何らいつもと変わらないだろう。
私は仕事をしている。お金を貰って生きていくためだ。だけど、その目的が行動の全てでは無い。困っている人が居たら手伝うし、声を掛けたり、代役を務めたりする事もある。ありがとうも、良くやったも、頼もしいも、私の原動力になり得る。ただ、その逆は無い。
私たちは、人が良いんだと思う。謙虚で慎ましく懐が深い。受け入れる姿勢ができている。
でもそれが、将来、この先の先の子孫にとって、最良の土台になる事と、イコールにはならない。
混じり合うためには、互いの一歩が必要で、譲るのではなく、進むという一歩で、種も言葉も習慣すらも越えられる。
「譲らない」も、混じり合う為の手段なのだ。
ただ寒さに震える雪の日に、雪すら降らないこの土地に、凍てつくだけの毎日に、星は見つかるだろうか。
まず初めに、この土地の言葉を理解して貰おう。
だってきっと綺麗だから。
夏の気配。
唯やってくる季節だ。特別ではない唯の、ただの夏だ。
僕は暑いのが嫌いだ。エアコンの風も嫌いだし、冷たい飲み物も嫌いだ。だから夏は天敵で、何モノよりも嫌な奴だった。
私は好きだった。毎年雪が降ると嬉しいし、朝の清々しい空気が好きだった。だから夏がやって来ることに抵抗し、風邪を引くぐらいの除湿をかける。
常に触れている空気っていうのは、温度が違うだけで不快にも快適にもなる。だからこそ簡単には調節出来ないし、管理なんてできやしない。
そのツケが遂に牙を向き始めた。
いや、実際は随分前から悲鳴を出していたのだと思う。
気づき始めた瞬間が、僕にとっては今だっただけの話。
きっと今年も暑いのだろう。
もう既に暑い日がある。
ムシムシなんてのは一番嫌だ。
そう思って、なんでそうなっているのかも薄々感じてる癖に、対策なんて取りやしない。
どうせ、私一人でどうこうなるものでもない。
だからまぁ、多分、来年はもっと暑い。