空白
授業中、暇だったから回ってきた資料プリントの空白に好きな彼の似顔絵を描いた。
授業が終わって、プリントを無造作に机の中にしまって友達と中庭へお昼を食べに行った。
***
午前最後の退屈な授業が終わって、近くにあった好きな子の机を借りて友達と昼飯を食う。
机を動かした時、机の中からスッと1枚のプリントが落ちた。
さっきの授業で使ったものだ。
よく見ると空白に絵が描いてある。
とても上手なその絵は目の前にいる俺の友達だった。
頭の中が真っ白になった。
「どうかした?」と声をかけられ慌ててプリントを元に戻す。
予期せぬ失恋に俺の心は穴が空いたようだった。
***
午前の授業がやっと終わり、ようやくお昼。
誰かの机を借りて友達と昼食を取る。
友達がプリント片手に固まっていたから声を掛けると「…あ、あぁ、いや。なんでもない。」と言う。
チラッと持っていたプリントを見ると絵が描いてあった、どことなく自分に似ているような。
実は彼女からの好意は薄々気づいていた。
けれど、僕は彼女の気持ちに応えられない、僕が好きなのは今、目の前にいる彼だから。
台風が過ぎ去って
前に付き合っていた彼女はまるで台風のような人だった。
ハツラツとして元気で可愛らしい子だったけれど気性が荒くて、手が付けられないこともよくあった。
そんなこともあって別れることに。
台風のような彼女が過ぎ去った後に現れたのは、笑顔が眩しくて穏やかで優しい太陽のような君だった。
まるで台風一過。
ひとりきり
僕と言う人間がここにひとりきり。
君という人間がここにひとりきり。
そして僕は君に出会った。
ひとりきりだった僕とひとりきりだった君。
一緒になってふたりきりになった。
Red, Green, Blue
Red, は赤い服を着た女の子。
Green, は緑色の肌を持つ人。
Blue, は青い瞳の男の子。
赤い服を着た女の子に聞いてみた。
「君のお洋服はどうしてそんなに綺麗な赤色なんだい。」
彼女は無垢な笑顔でこう言った。
「血の色だよ!」
緑の肌を持つ人に聞いてみた。
「あなたの肌はどうして緑色をしているの?」
ソレは無表情のまま答えた。
「…君たちとは違う生き物だから。」
青い瞳の男の子に聞いてみた。
「君の瞳はとても綺麗な青色だね?君の目には景色がどんなふうに見えている?」
彼は悲しそうな顔をして言う。
「あなたは誰?僕の瞳は何も見えないんだ。」
人々は彼らの特徴になぞらえて彼らを『Red, Green, Blue』と呼んでいる。
フィルター
それは誰もが持っている。
言い方を変えれば「偏見」や「色眼鏡」だ。
一概にそれが悪いことだとは私は思わない、なぜなら他者のフィルターを通して新しい発見や気づきを得られるから。
私は昔から「おかしい」「変なやつ」「変わっている」と言われてきた。
その変人のことを心底嫌う人もいれば、心酔して崇めるような人も現れた。
他者のフィルターを通して自分という人間が可視化されたようでとても興味深かった。
独自のフィルターを通してまだまだ底知れないこの世界でたくさんの新たな発見をしていきたい。