27(ツナ)

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9/25/2025, 10:44:49 AM

パラレルワールド

突然、目の前に自分が現れた。
パラレルワールドから来たらしい。
顔や背格好はもちろん鏡写しのようで、自分にしか理解できない質問を完璧に答えてくる。
正真正銘、自分自身だった。

ありえない状況なのに案外、冷静でいられる自分に驚いた。

「ってか、パラレルワールドってなんですか?」
なぜか自分自身に敬語を使ってしまい半笑いで問う。
『え、あー、なんか、同じ時間で進んでる別世界って感じ?ネットに書いてあった。なんか知らんけど、朝起きたら知らない所で寝てて、そんで自分が横で寝てたから最初、幽体離脱だと思ったんよね。ウケるよね。』
と言いつつ、目がニコリとも笑ってない。そんなところもそっくりだ。

「そもそも、なんでこっちの世界?に来たんすか?なんか、原因とか。」
『あ〜それなんだけど、全くわからんくて仮説立てた。』
「仮説…。」
『うん。ズバリ!バグだな!ゲームとかでよくある。』
俺は目の前にいるあまりにもアホな自分を思わず殴った……と思ったけれど、拳は宙を殴っていた。「あ、帰ったな。」そう悟り俺は何事も無かったように日常に戻った。

9/24/2025, 11:29:29 AM

時計の針が重なって
(※9/23 「僕と一緒に」続き)

今日はいよいよ『‎^_^』の開催日。
時間と場所を再度確認して、手紙を持って目的地へ向かった。
時刻は23:55、サイトには『時計の針が重なって日付が変わった時、お迎えに行きます。』と書いてあった。
きっと、もうすぐ迎えの人が来る。

後ろから人の気配がして振り返ろうとした瞬間、首元に強い衝撃と息苦しさを感じ、プツンと意識が途切れた。

***

1週間前から、友達と連絡が取れないんです。
電話も繋がらなくて、どこにもいない…行方不明なんです。
それまでは1日に1通は何かしら連絡をとってたんですけど、突然なんの音沙汰もなくなってしまって…。
あ、ただ連絡が途切れる最後のやり取りがいつもと違くて、なんかおかしくて。

あ、ええっとコレです。『‎^_^』この絵文字を何回も送ってきたんです。何を聞いても返事はなくて、この絵文字だけ。
どうか、お願いします。大切な友達なんです、必ず探し出してください。

9/23/2025, 12:03:15 PM

僕と一緒に

『遊びましょう。僕と一緒に。』

それは封筒の中に入っていた。
宛先は無かった。
代わりにそのひと言と、下にQRコードがあった。
その時の私は仕事で疲れていて判断力が鈍っていたのだろう。
すぐに携帯を取りだしてQRコードを読み込んだ、すると地図アプリが開かれ、ある場所がピン留めされていた。

URLが載っていたので開くとまた別のサイトに飛んだ。
『‎^_^』サイトのタイトルは絵文字のみ。
スクロールしていくと、手紙に書いてあった同じひと言と"開催日時"が載っていた。
きっとこの日時にこの場所に来いということなのだろうとすぐに察して、私はなんの疑いもなく、準備を始めた。
まるで何かに操られているかのように。

9/22/2025, 11:10:58 AM

cloudy

曇りの日はなんだか落ち着かない。

明るいのに暗い。
空全体が灰色に覆われて、まるで世界から色が無くなったようにすら感じる。

そんな寂しい天気が曇り。

そんな時こそ、曇天の空を見上げて私は笑う。
歌を歌い、踊る。

9/21/2025, 11:04:22 AM

虹の架け橋🌈

君との距離は約1000km離れている。
国も人種も違う。言葉も文化も違う。
海を隔てた向こう側に君がいる。

『사랑하는 너,무지개를 건너, 지금 당장 너를 만나러 가고 싶어. (愛しい君、虹を渡って、今すぐ君に会いに行きたい。)』

『え?あははは、ロマンチストね。』

そう伝えると、電話越しに君の愛らしい笑い声が聴こえる。
その声に僕の心は自然と和む。
本当に僕の国と君の国に虹の橋が架ればいいのに。



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