心の深呼吸
心が疲れてしまった。忙殺されていく日々に。
そんな時は深呼吸をする。
思い切り息を吸って吐く、文字通りの深呼吸、ではなく。
自然に触れて、日光を浴びて、好きなものだけを食べて、好きなことだけをする、まる1日を『好き』に囲まれて自由に過ごす。
すると、モヤがかかったように苦しかった心がパッと晴れ渡って、軽くなる。
忙しくて目まぐるしい毎日だけど、たまには心の深呼吸をしてリフレッシュしてね。
時を繋ぐ糸
糸電話が置いてある。
広い公園の小さな休憩所のテーブルの上にぽつんと。
糸の先はずーっと向こうにあるようで、どこにつながっているのか分からない。
好奇心に負けた僕は糸電話を取ってみる。
「も、もしもーし。誰かいますか?」
受話器を耳に当ててみた。
「……。」
「はっ、やっぱイタズラか。てかどこに繋がってんだ?これ。」
なんとなく反対側が気になって糸電話の糸の繋がる先を目指して歩いた。
10分くらい歩いたところでまた、公園の休憩所を見つけた、そこのテーブルに糸電話のもう片方が同じように置かれていた。
なんとなく、また受話器を耳に当ててみた。
「……。」
そりゃ、なんも聞こえないわな。
「…も、もしもーし。誰かいますか?」
ほっといて帰ろうとした時、そう、受話器から声が聞こえた。返事しようかと迷っていると続けて
「はっ、やっぱイタズラか。てかどこに繋がってんだ?これ。」と、聞こえてきた。
待てよ。このセリフ、さっき僕が言ったセリフと一字一句同じだ。
好奇心と恐怖心がせめぎ合ってる。
僕はその場で"10分前の僕"を待つことにした。
落ち葉の道
ザッザッザッ、ザッザッザッ。
赤、黄、橙。
カラフルな絨毯は楽しい音を奏でる。
ザッザッ、ガサガサ、カサカサ、ザクザク。
落ち葉の道で演奏会。
君が隠した鍵
鍵がない。
どこに落とした?いや、置き忘れたか?
まいったな。
鍵がないと、入れないじゃないか。
振り向くと、君が立っていた。
ニコニコしながら立っていた。
あぁ、君が隠したんだな。
僕の心の鍵。
鍵を取られた僕は君に囚われてしまった。
もう、君から逃れることはできない。
手放した時間
現代を生きる私たちは常に時間に縛られ、時間に監視され、無意識のうちに時間に従っている。
まるで、『時間』の奴隷だ。
この世に電気や科学がなかった頃、人は時間と共存していた。
太陽が昇ると同じく目覚め、働き、沈んで月が現れれば休息を取る。
時計という『時間』が目に見える物が創り出された時から私たちは知らないうちに『時間』の支配下に置かれることになった。
もし、今の私たちが昔のように『時間』を手放したらどうなるのだろうか?
きっと、既に支配されてしまった私たちは見えなくなってもなお、時間に追われてしまうのだろか?
眠気が襲ってきて、考えるのも億劫になり、ノートパソコンを閉じて私は時計に目をやった。
「あ。もうこんな時間。眠らなきゃ。」