フィクション

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2/23/2026, 9:00:25 AM


『太陽のような』


 
 私には好きな人がいます。彼は、クラスの中心にいる様な人...。ではなく、細く言えば人気者の脇にいる人です。
 彼は場を盛り上げるために上手く仕切ったり、誰にでも対して柔らかい笑顔をみせたり、そんな彼を「良い人だな」と私は思いました。

 そんな、良い人に対してですが、当初の私は「ただ」のクラスメートと感じていました。

 良い人は、殆ど明るい人たちと連んでいます。なので、教室の片隅に友人と本の話をする私とは、何も接点がありません。対称的なのです、影と陽みたいな。

 良い人が「好きな人」と置き換えられたのは、昼休み時間で図書館にいた時でした。


図書館は好き。

落ち着いたところ。

棚にズラーっと並んでいる本。

ページを捲る音。


 そんな、手を伸ばせば無限の世界が広がる本を胸に、図書委員さんの下に行くところでした。本棚の隅に見覚えのある人が本を物色しています。

 「誰だろう」

 その場で立ち止まり、本棚の影から彼を見ます。「良い人」でした。背が高いので猫背気味になっている彼を見て、微笑みました。
 クラスでは、朗らかな声も図書館では無言で本のページを開いているのです。そりゃあ、人の意外な一面を見れたと嬉しく思う。

 私は、彼が本を好きなのかな?と純粋に思い声をかけましたが、直ぐに後悔します。

 中学入ってから、異性と碌に話してない__!

 男子と挨拶はするけど、親密になるまで会話はしたことがない。だけど、声をかけた私に彼は「何?」と耳を傾けてくれています。

 慣れない男子相手に私の鼓動は早くなりますが、相手にバレない様、落ち着いた声で言います。

「本が好きなの?」

 少し浮ついた声、緊張で目が泳いでいます。

 「うん、好きかな」

 そう言って、彼は頬が緩み、話を続けます。

 「図書館は良いところだよね。気軽でいられる。」

 「私も、そう思う...」
 
 「君も本が好き?」

 勿論。私はそう事実を答えます。それを聞いた彼は嬉しそうに微笑みました。

 「高橋さん。今から言う話は内緒ね」
 
 「俺ね、本が好きなんだ。でも、周りの奴らは馬鹿にするんだ。可笑しいと思わない?こんな楽しい経験を滑稽と笑うんだ」

 「わあ...」

 それ、地味に傷つくやつ__。私は苦笑して、彼に共感した。今時、図書館に通う同級生は滅多に見かけないからね。逆に休み時間はパソコンか寝てる人ばかりである。

 「そういえば、高橋さんって、いつも本読んでいるよね。オススメとかある?」

 「うーん。ジャンルは何が良い?」

 「天体」

 「星の図鑑は見た?」

 「見てない」

 「じゃあ、それおすすめ!写真がとても綺麗なの、しかも授業で出てくる単語ばかりだから、来週の小テストに役立つかも」

 「マジ?じゃあそれ見るわ。ありがとう、高橋さん!」

 そう、はっきりと私の顔を見て言います。それが太陽のような笑顔で私の胸が不自然な程、高鳴ります。

 そうやって会話をしているうちに、昼休み時間が終わりを迎えます。予鈴がなり始める前に、私たちは小走りで教室に向かいます。

 席に着く頃には、号令が掛かっていました。机の上にノートを開き、自前のシャーペンで手中で回します。

『ありがとう、高橋さん!』

 頭の中で、彼の笑顔が何度も浮かびました。その度に口角が上がったので、周りには変な人だと思われていないことを心から望みます。


 __完

1/22/2026, 11:22:44 AM

 
 タイムマシーンが存在するとして、あなたは何に使う?


 過去、未来、


 過去に戻り、その時代の文化を触れて見て感動を覚えるのか。未来に出発して、今よりテクノロジー社会が発達した世界で呆然と立ち尽くすのか。

 それか、『行かない』を選択して今を大切にするのか

 人の使い方は、百人百様。

 ただ、ここで申し出る。

 「ドラえもんは、バンバン使ってるけどあれって大丈夫なの?」

 過去に行ったりするドラえもん一行。物語としては冒険心がくすぐるだろう。

 しかし、あれは過去で行動を起こしたと同時に元いた世界が分岐して戻れないのではないだろうか。

 バタフライエフェクトのように、ちょっとした行為でも大きな影響を及ぼす的な......。

 私は思った。過去から現在に戻ったドラえもん一行は、元いた世界ではなくて、そもそもタイムマシーンを使った直後のBのドラえもん一行がいたとする。この時に過去から戻ったドラえもん一行が戻る...。待て待て、そうなると矛盾が幾つか発生する。

 この考えは諦めよう。

【タイムマシーン】

1/20/2026, 11:39:05 AM



注意

 今回の話は、題名「海の底」から逸れているかもしれません。




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 私は、日頃から友人達に話しかけている。

 話すのは好き。

 話したいことが溢れでてしまい。早口になったり、文脈が不自然になったりする。

 おかげで、話が行き詰まり相手の続きを待っているのが本当に申し訳なかった。

 そんな中でも、私の話を根気よく聞いてくれたり話し上手な人達との会話を好んだ。

 彼らは、話し方の重要点。つまり、起承転結がしっかりしている。聞いて不快ではないし、寧ろもっと聞きたいぐらいなので、密かに会話の参考にしている。

 そろそろ高校にあがる山田は溜息をついた。英語の授業中なので周りにバレないぐらいに独り言を呟いた。

 「いいな」

 机の上にはノートパソコン。これで英語の翻訳や意味を調べるが山田は、別のブラウザを覗いていた。

 山田は、話し上手な級友を見た。彼らはいつも会話の傍にいるが、話の切り盛りが上手で実質彼女なしでは、会話は行き詰まるばかりだろう。ああいう人ほど、方法聞いても。

「えー、僕も話すのが苦手だしなあ」

 と、微笑みながら方法ではなく感覚で話していると感じた。それが、謙虚なのか本当に直感的に話しているのか不明だ。
 山田のノートパソコンには「話しかた 上手」を調べてる。____「会話は生まれつきじゃない」「分かりやすい言葉で話す」「内容を明確に」など、調べれば出てきますよ。方法論が。
 けれど、知ったことで実践が難しいんだよなあ!

 だから、私は彼らを見て、真似し、会話をする。こっちの方が楽なので。本当に彼らの話術は、海の底が深すぎて分析のしがいがある。

 山田は、英語の先生がこちらに向かっているのが分かると、すぐさま英語関連のページに乗り移った。

 

 
 

 

12/4/2025, 9:36:11 AM

  私は冬が苦手だ。体育の時間、外周していた私は思った。静止すると風が止むのに動くと待っていましたとばかり私を邪魔する。その風は頬が真っ赤になるぐらい虐めた。

 せめて、雪が降ってくれれば気分あがるのにな

 地元は、数年に一度雪が降るか分からない中部地方に属していた。私は私立中学校に通っていた為、地方各地から来る級友と過ごしていた。

 「私のところ、JR線が止まっちゃって三時間も待ったわ」

 級友がパンを齧り愚痴り始めたの思い出した。雪のせいで、交通止めは頻繁にあるらしい。けれど、温暖地域である地元は雪が降ったらそりゃあ大喜び。小学生限定だけどね。
 足を交差する度に鼓動が大きくなって行く。外周の終わりはまだ遠い。どれぐらいで終わるの?私は内心悪態をついた。
 もし、ここが北海道だったら、地面は白に埋め尽くされ幻想的な風景になって新鮮な雪の上で走ることになる。いや、地元の人から見ればかなり迷惑かもしれない。
 今は、後先を見据え現実的思考がついてきたかもしれない。昔は、何もかもが新鮮で美しくて雪が降ったあの日、授業をほったからしにして、雪合戦したのは良い思い出。
 ああ、夢中で息を忘れて遊んだあの頃に戻りたい。

 外周が終わると、ゆっくりと歩く運動靴に足跡は何も聞こえなかった。今の冬は何も楽しみもない。私は、どうもつまらない人間になったらしい。



「冬の足跡」

12/3/2025, 10:36:13 AM

 「料理ブック」


 中学3年生の山田有紗は、海外研修旅行と言う名の修学旅行を楽しんだ。修学旅行最終日、空港で日本着の便を級友と共に待っていた。時計は8時を指すと言うのに南半球に属するこの国は夕暮れを眺めることが出来る。

「オーストラリアに居ると体感時間バグるよね」
「え、それな」

 辺りが少し明るいとは言え、ここに居る者は全員静かだ。引率の先生は、生徒が騒ぐの防ぐため常に目を光らせていた。友人は、しおりを書くのに夢中なので邪魔にならないよう、反対側に居た幼馴染と話す。

「三奈ちゃん、もう終わったの?」
「うん!いや、終わってない。書けることがほぼない」

そう言ってしおりを見せる。文面が崩れていて読みにくい。因みに私も終わってない、まあ来週提出だから良いでしょう。

「そう言えば、もうすぐ誕生日だよね。うちら」

 幼馴染の柄本三奈とは保育園からの仲だ。しかも誕生日が一日違いで家が近いこともあり毎年恒例でプレゼント交換をしていた。

「ああ、今回何も準備してない」
「私はあげるけどね」

 遠回しに「今年は無し」と解釈した有紗は皮肉に反抗した。まだ、あげるプレゼント決めていない自分もどうだと思うが。

「じゃあ、何が良い?チョコでも良い?」

 三奈は考え込む、今年も料理方針らしい。

「チョコなら何でも良い!」
「ほんと?ならそれにする」

 有紗はこの際だから、三奈の最近の趣味を聞いた。

「料理かな...。あ、でもお菓子作りだけ」
「一般的な料理は?」
「苦手なんだよね〜!」

 ハハハと笑いながら言う。どれぐらい苦手と言うと家庭料理が作れないという。

「いや、いけるいける。お菓子作れるならやれるよ」
「いや、マージで駄目っすよ」

 話に夢中になっていた私達は先生の視線に気付き、体を丸めて声を潜めた。二人はニヤリと笑った。

 後日、集合場所でプレゼント交換をした。有紗は料理ブックを三奈はチョコマフィンを。阿理はマフィンを食べながらLINEで彼女の料理を褒めた。

 さて、来年は何を送ろうか

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