#物憂げな空
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窓を叩く雨粒に、吹き付ける風
水分を吸った衣服は、色を強め重さが増している
一歩一歩と踏み出す度に
ぴちゃりと鳴る音が何処か心地よかった
――雨の日が好きだ
そう言った時、一体何人が共感してくれるだろう。
湿気で髪が、服が濡れる、気圧での体調変化、等など
嫌な理由を聞けば、沢山出てくる事だろう
だが、少なくとも
僕の周りに、雨好きを肯定してくれる人は居なかった
雨は、良い
何時もの、明るいだけの空とは違う
まるで、共感してくれている様な
心の憑き物を、洗い流してくれるような
そんな事を、僕は思っている。
――今日も、雨が降っている
憂げな空は、今日も僕の一歩を支えてくれている
#小さな命
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生温い感触が頬を滑る
吐き出す息が、ハッと浅くなる
零さない様に、されど優しくと
矛盾した気持ちを抱えながら、力を込める
嗚呼、本当に
両腕の温もりが少したじろぐだけで
こんなにも胸がいっぱいになるなんて
沢山、沢山言いたい事がある
それでも、今は
「っ...ありが、とう...ありがとうっ...!!」
ただ、この一言を
傍で涙を流す君に、精一杯伝えよう
#Love you
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そんな一言じゃ表せない
...なんて、よく言ったもので
吐き出す言葉の根底には
何時だってこの想いがある訳で
結局、一番わかりやすい愛情表現だ
だから、今日も僕は君にこう言うよ
無駄に着飾ろうと、言葉を探すのは辞めるし
毎日、何時だって言うからね
だから、どうかまた笑ってよ
君のまっすぐな愛を、もう一度聞かせてよ
#太陽のような
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空から光が降り注ぐ
吹き出た汗が、頬を伝い顎への到達する
ポタリ、落ちる音が脳に響く様な気がした
...嗚呼、全く言ったものだ
暑さでやられているのか
何時もは出さない様な乾いた笑いが零れた
こんな面、知らない癖に
誰だったか、自分を太陽などと比喩した奴は
少しも合ってないだろう、こんなの
――視線を上げると、細めた目に鮮烈な光が映る
自分は、あんな風に輝けない
――眩しさに、目を逸らしてしまう
今の自分は、そんな感じ
明るい自分から、顔を逸らすだけの時間を過ごしている
自分が太陽だと言うのなら
少しだけ、夜に浸らせて欲しい
少ししたら、また輝くから
...そうしなければ、
集まる星々に
身を焦がされてしまうから
#0からの
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全てを投げ捨て、君と0から
...なんて、言わないし、言えないけれど
君と二人である事を願うくらいは
どうかさせて欲しい