ミントチョコ

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2/18/2026, 12:44:43 PM

題 今日にさよなら

もしもね、今日という日が切り取れたらどうする?
私は今日という日と明日という日は全部違うものなんじゃいかと思うの。

今日の気持ちと明日の気持ちがまるで違うし。

今日あったことをもう一度やって、明日同じような展開になるとは限らないんだもの。

だからね、私が今日隣を歩くコウタといい感じの会話をしたとしても、明日も同じような会話ができるか分からないのよね。

それが当然。

だから思うの。今日と明日は違う世界線なんじゃないかって。

逆に言えば、今日失敗しても、明日というリセットされた状態ならいくらでも取り返しがつくんじゃないかって。

「何考えてるの?」

隣でコウタが聞いてくるから、私は1拍沈黙する。

だって今日と明日って別物だよね?リセットされるよね?なんて言っても伝わらないのは分かりきってる。
え?何?どういうこと?って言われちゃうだけだ。

「え?コウタと一緒に歩けて楽しいなって思ってた」

なんて1番相手が喜びそうな無難な言葉を紡ぐ。

「ほんと?やった、俺もそう思ってるよ」

「うん、楽しいよね、一緒にいると」

と言いつつ、私の思考はまた戻っていく。
もしこのコウタが今日だけのコウタなら、明日はどんなコウタなんだろう?

より私に好意的なの?それとも冷たくなるの?
それは真夜中12時にリセットされるんだろうか。

12時になったらシンデレラのようにわたしの魔法も溶けるんだろうか。
コウタが好きという気持ちは、多分本当なんだろうけど、明日のリセットされた時、私もリセットされるならどうなっちゃうの?

私が明日の自分に変わるなららコウタのことを好きな気持ちが減ってしまう可能性もあるよね……。

なんて真剣な表情で考えてたらまたコウタが話しかけてくる。

「なんか難しい顔してるよね、どうした?」

「え?えーと、コウタと明日も会えるかなって悲しい気持ちになってた」

なんか大分考えてた事と違う気がするけど、とりあえず何か言っておかなきゃと思う私。

「なに言ってんだよ、もちろん明日も一緒に帰ろうぜ。部活終わりまで待っててくれる?」

「うん、もちろんだよ」

…でも、この会話も、今日のコウタが発しているだけで、明日のコウタには引き継がれていないかもなんだよね。

今、私がこのコウタと話せる瞬間っていうのはまさに、今しかないんだよね。

なんて思うと、今この時がとてもとても大事な時間に思える。

「いつもありがとう。私といてくれて。それに、楽しい話をしてくれて、私はコウタといられていつも楽しいよ」

と今この時にか言えないかもしれない言葉をコウタに伝える。

そうだよね。明日の私がもし消滅してしまうなら、違う気持ちになってしまうのだとしたら、今この瞬間の気持ちがとても大事だもの。

「俺こそ、ミユは俺の1番大事な友達だと思ってるよ……でもさ」

そう言葉を話すと、コウタの目の色が真剣に変わった気がした。

「俺は、ミユのこと、友達以上に大事に思ってる」

「えっ……」

私の思考が止まった。


えっ……。

えっ………。

えっーーーーー!!!!

いや、コウタは私のこと完全に友達だと認識してると思ってた!!

そ、そうなの?!

パニックな気持ちが私に襲いかかる。

私はコウタのこと好きだけど、でも、今即決めていいのかな…。もう少し考えた方が……。

なんて、考えた時に思い返す。

そうだ、明日はどうなるか分からないんだ。

明日はコウタも私も全然違う気持ちになっちゃうかもしれないんだ。

じゃあ今の瞬間に言われた言葉に、私は今応えたい。

未来にはもう決して通じ合えないのかもしれないんだから。

通じあえていたらラッキーだけど。

「わ、私もっ、私もコウタのこと、大好きだよ、友達なんてとっくに超えてるよ」

そういうと、コウタが嬉しそうに微笑む。

……ドクン。

その微笑みを見れただけで、気持ちを伝えた意味はあったかな。

そう思えた。

「嬉しい!じゃあ、付き合うってことでいい?」

コウタの言葉に私は頷く。
やや食い気味にウンウンって。

ねぇ、これって今日だけの幻なのかな。
もし今日にさよならしたら、コウタの気持ちも入れ替わってしまうのかな。

そうなら寂しいな。

積み重なって、ずっとずっとスキの気持ちが積もっていけばいいのに。

だけど、次の日にいきなり意見変えたり、態度が変わる人がいるのだって事実だ。

「ずっと好きでいるって誓うよ、俺にはミユだけだか……」

「だーめっ!」

ずっとなんて今の私には禁句だ。

私は先のことを言いかけたコウタの唇に私の人差し指
をあてる。

「先のことなんて、言わないで。今この時に好きでいてくれたら充分だから」

「……わかった。今はミユへの気持ちで1杯だよ」

「……私もだよ」

私たちは見つめ合いキスをする。

そして、私は思っていた。

明日という時が今日の延長でありますようにって。

もし明日コウタの気が変わって、やっぱ付き合うのなしってなったら辛すぎるから。

今日にさよならしたくない。
だからこそ祈ってしまう。

明日が今日の続きでありますようにって。

心から好きな人が隣にいてくれますようにって。

2/13/2026, 12:58:59 PM

題名 そっと伝えたい

こっそり見てるだけ
それだけでいいの……。

私の視線の先にはあなたがいる。
どんな時にも一番に目がいく。

絶対的な存在なの。

あなた以外は目に入らない。
ずっとそうだったな。

だから戸惑う。
あなたから話しかけられるとパニックになるの。
だって私にとってあなたは全てだから。

「おはよう」

ってそのハスキーな声が
私の耳に届くだけで至福。
でも伝えられない。

その幸せを噛み締めているだけでも
私は十分幸せなんだよ。

だけどね、だけど……。

最近胸が苦しくて
どうしようも無いほど切なくなって。

私の気持ちをあなたは知らないことに
悲しみが溢れてくる。

わたしばかり好きなんだよねって。

贅沢になっていく。

あなたのこと見つめているだけで良かったはずなのに
私も想われてたらいいなって。

そんな欲求に自分で驚いてしまう。

どんどん、欲張りになっていく。

どうしたら伝わるんだろう。

方法がわからなくて
今日もまた1日が終わる。

明日もまた同じように終わりそうで

いつまでも続きそうで


答えが見つからないの
ただ伝えたいだけなのに

方法を考え続けてしまう。

私は臆病者だね。

ただ、伝えれば。あなたにそっと耳打ちしたら
きっと解決する。

その結果が怖すぎるから
こうしていまもまだ時間が過ぎるのを
待っているだけになるんだ

2/1/2026, 4:02:58 AM

題 旅路の果てに

私は今日帰る。
故郷に。

海底都市に。

息の仕方が慣れるまでしんどいだろう。
地上の息の仕方は学習して慣れるまでやはりしんどかったから。

地上で出会った人たち、建物、文化、本、絵画、全てのものが私にとっての、発見で、素晴らしい経験で……。

もう行けることは無いかもしれない。

海底に住んでいる私たちの肺は、地上に適応するには、とてつもない負荷がかかるから。

私がこの先歳をとってしまったら、負荷には耐えられないはずだ。

だから、今まで見た大切な記録は、私が他の人に話して聞かせて、海底都市で取り入れられる事は取り入れて行きたいと思う。

アル……。

私は地上で出会った人の事を想う。

地上には、海底から上がってそのまま住み着いた一族が少ないものの存在する。

その一族の所で海底からの訪問者はお世話になるのだけど、そこで出会ったアルという元海底の民の子孫……。

もう記憶もないって言ってた。

だから、私はアルに沢山の海底の今を教えたんだ。

海藻が揺れて、さんごやクラゲが美しく漂う水のキラメキと共に繰り広げられる光景。
巻貝を砕いて固めて作ったキラキラした家。

息を止めるくらい美しい海の色。

海底は暗いけれど、私たちの都市は海底でも発光する石を発明して、それを沢山都市に置いているので、いつでも明るく輝いている。

寝る時はその為に暗い場所に移動して寝ることになるけれど。

石の光は明るく、暗くすることは難しいんだ。

それでも、その海底の美しさを映すためならば輝く石の意味は十二分にあって。

私は海底の美しさにいつも見とれて、瞳に焼き付けている。

海底で絵なんて書くことはできないけれどね。


だからこそ、地上のいろんな絵に感動したんだ。

光の美しさや、日の光、星の光、夕日の色合い……そしてそれを写真や絵に描く技術。

私は一つ一つに感動して、心が踊った。

アルは地上での沢山の事を教えて見せてくれた。

私の海底の話も楽しく聞いてくれた。

……時間が過ぎるのがあっという間だった。
いつまでも地上で過ごして、地上のことを聞いて、美しい光景をずっと見ていたいと思った。

アルとずっといたいなって……次第に思うようになっていた。

……だけど脳裏にチラつく。

馴染みのある美しい光景、波紋、ゆらめきが。

私の心を捉えて離さなかった。

地上は素晴らしいけれど、風は柔らかくフワッと心をほどくけれど、でも、やっぱり私は揺蕩う波のゆらめきが恋しかった。

海の底から見上げる光の色がプリズムみたいに変わる様が、くらげの柔らかい心を溶かすような踊りが……。

全てが私の故郷だった。

そう故郷なの。

だからこそ、やはり帰ることを選んだ。
アルは一緒にここでいようって言ってくれたけど……でもね。

アルも分かる。
きっと海底に来たらわかるよ。
懐かしく、そしてとてつもなく美しく感じるよ、と言った。

地上に慣れたアル達は頑張っても海底都市には来れない。
逆は大丈夫だけれど。

だから、もうアル達は故郷の海底に戻ることは出来ないんだ……。


私は故郷である海底都市を想いながらもう一度だけ地上を振り返る。

誰もいない朝に別れも告げずに出てきた。

早朝の風が少しだけ肌にひんやり感じる。

「さよなら」

もう来ることがない場所、そして会うことがない人々。

私は1人さよならの言葉をこぼすと、静かに海底へと体を沈めて行った。

12/19/2025, 10:00:56 AM

題 手のひらの贈り物

この手のひらに乗っている小さな存在。
ヒラヒラと漂うように飛ぶ蝶々は

私の心にほのかな暖かさをもたらした。

少し落ち込んでて
公園で今日の学校での出来事を思い出していたの。

そうして空を見ていたら
春の陽気ののどかな空気なのに

対照的に心は重くなって行って

悲しみがもやもやと心の中に溜まっているみたいだった。

思い出せば思い出すほど

悲しみとか悔しさとかが積もって行って

空の明るさすら眩しくて嫌になった。

そこへふいにヒラヒラと白い蝶々が飛んできたの。


私の手のひらの周りをヒラヒラフワと優雅に踊っているように

一瞬目を奪われた。

一生懸命羽を動かしている姿に。

その美しさに。

そうして思ったの。


蝶々の寿命はとても短い。
だから一生懸命なのかな。

私の命はとても長く感じる
だから苦しいのかな

これからも続く学校生活に
人間関係に

終わりが見えないって感じてしまう


こうして一生懸命羽ばたいて
ひらひらと美しい姿を見せてくれる蝶々に魅了されていた。

私もこんな風に一生懸命に見えるのだろうか?

もしも、もっともっと長い寿命の、もっともっと巨人が私を今手のひらに乗せて見ていたとしたら。


私の悩んでいる姿も、ほんの一瞬だって思うんだろうか。


頑張って生きているように思ってくれるんだろうか。


そう思うとよりひらひら飛んでいる蝶々が健気に見えた。

と、同時に、私も頑張ってるじゃん!

と思えた。

そうだよね、毎日頑張ってて偉いよね。

みんなそうだ。

落ち込むことあったって当たり前だよね。
だって一生懸命なんだもん。

適当に生きてるんじゃないもん。

だからこそ、悩むんだ。

それは、私が美しく、この蝶のように生きている証なんだ。

それは手のひらの贈り物

小さな気づきをありがとう

12/18/2025, 10:51:09 AM

題 心のかたすみで

ずっと思ってた。
あなたのことを。
それでもあなたは気づかないよね。
言ってないんだもん。
気づくはずないんだ。

私は気づいて欲しいとばかり思ってて何もしなかった。
行動しなかった。
そりゃね。
行動したもの勝ちだよ。

私の親友はアピールしまくってたから、選ばれるのだって納得。

可愛いしオシャレだし、何も不足のない彼女。

私のように暗くてオシャレにも興味あまりないタイプと違う。

だから、仕方ないって。

仕方ないって思うけど。
でも悔しい。

私はあなたが好きだった。

そう思う深夜。

自室で私は涙を零す。

ポロポロと際限なく。

その気持ちがあなたに届くことはないと思うけど
それでも涙は止まらないの。

明日には親友におめでとうって言うから。

もうあなたのことを恋愛対象には見ないから。

今日は許して。

私のこの行き場のない爆発を

この抑えきれない気持ちが止められないのを。

どうか今夜が終わるまでは許してほしい。

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