「祈りを捧げて」
澄んだ冬の星空に、祈りを捧げる。
どうかあなたが、暖かな場所で穏やかに幸せな生活を送れていますように。困難な壁を、乗り越えることができますように。
もう会うことはないかもしれないけれど、気がつけばあなたのことを考えてしまっている。だけどきっと、あなたは私のことなど忘れているだろう。
でも、それでいい。私の祈りが星々を通してあなたの力になるのなら、私はいつまでも祈りを捧げよう。
「遠い日のぬくもり」
冷たい北風が吹く街中で、冷たい手を無意識に擦り合わせながら歩いていた。ふと、一瞬だけ手に懐かしい温もりを感じた。その温もりにあなたの無邪気な笑顔が浮かんでくる。私が寒そうにしていると、私の手を自分の手で挟み込んで、これであったかくなるでしょ?と笑いかけてくれた。あなたの手はなぜかいつも温かかったことをよく覚えている。
しかしそれはもう昔の話。
一瞬だけ感じられた遠い日のぬくもりは、私の手をさらに冷たくして北風の中へ消えていった。
「揺れるキャンドル」
テーブルに置かれたキャンドルには小さな灯。不安定に揺れて、少し息を吹きかければすぐにでも消えてしまいそうな炎は、私の心を映し出しているようだった。去年はあなたと2人でクリスマスソングを聴きながらキャンドルの灯を見つめていた。次のクリスマスもこうやって2人で穏やかに過ごすと信じていたけれど。
あの時あなたはキャンドルを見つめながら、何を考えていたのだろうか。
今となってはもう、分からない。
「光の回廊」
外から入ってくる柔らかな光で、回廊は優しく光っている。それが私にはあまりにも眩しく感じられて思わず足を止めた。
ここに来るまでに、たくさん失った。私を受け入れてくれた人を、支えてくれた人を。それでも前へと進み続けた。それが正解だったのかは分からない。けれど、彼らはみんな、私に前へ進むことを求めていたから。だから何があっても振り返らずに進んできた。
一歩、足を踏み出した。光に包まれた回廊は長く、終わりが見えない。でももう、戻るわけには行かない。一歩、また一歩と歩みを再開する。
この回廊を抜けた先に、希望の光があることを信じて。
「降り積もる想い」
降り積もり続けた想いは大きくなり、私の心のほとんどを占拠している。初めは雪のように真っ白で純粋な想いだったのに、大きくなっていくほどに泥のように澱んでしまった。
この積もり積もった想いで心が埋め尽くされてしまえば、私はどうなってしまうのか分からない。だから、そうなる前にあなたの元を去ろう。
あなたが私の想いに気づかないうちに。