たくましい

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10/29/2025, 12:57:47 PM

tiny love は BIG LOVE なしには存在しない。
大きな愛があるからこそ小さな愛を贈れるんだなぁ。

そうでしょうか。
大きな愛がなくても、小さな愛を贈ることはできると思います。今日、あの人にお菓子をひとつあげましたよね?それは大きな愛からくる小さな愛だったでしょうか。お菓子をあげるという独立した"小さな愛"なのでは?

たしかに、お菓子をあげることを小さな愛と捉えることはできるかもしれません。ですが、お菓子をあげること。これは私にとって愛とは言えません。最近忙しいので、お疲れさまの意を込めたちょっとした気遣いです。

相手を気遣う心。これすなわち愛では?愛がなければ気遣うことも出来ないと思うのですが。

なるほど、あなたは気遣いも愛と言うのですね。しかし、あの人はただの仕事上での関係であって、愛はひとつもありません。もちろん小さな愛だって。

あっ、聞こえてますよー

そうですか、そもそもあなたにとってあの人はただの職場の人であって、愛なんてひとっつもないということですね。それだと今のように論点がズレてきてしまうので、違うシチュエーションで考えてみますか。

たしかに、愛か愛じゃないかの話になっていましたね。……愛に大きさってあると思いますか?

というと?

大好きな人がいるとして、誕生日に盛大なサプライズをする事と、コンビニでその人が好きそうなお菓子を買って帰ること、行動としては前者が大きくて、後者は小さいと思います。

そうですね、前者は何日も前、数ヶ月前から準備していたかも。後者は思いついたその時にできることですね。

その通りです。これに愛の大きさを当てはめるなら、前者が「大きな愛」後者が「小さな愛」となるのが一般的に思えます。

私もそう思います。ずっと前から準備をしてきたのだからサプライズの方がより愛の大きさを感じます。

でも、ふとした日常であなたの事を思い出し、喜ばせようと買ってきたお菓子―――これも愛の大きさを感じませんか?

たしかに、そう考えるとどちらも大きな愛に感じます。その人の日常や思考の中に自分が存在していて、しかも喜ばせようとしてくれている。

そこで、「相手を想う気持ち」を"BIG LOVE"、そして「その想いからした行動」を"tiny love"とするならば、やはりtiny love は BIG LOVE なしには存在しない。と私は思うのです。

じゃあ、結局お菓子を渡したのはtiny loveということですか?

愛かどうかは別として、であればそうなりますね。そうなると、「疲れているだろうな」という気遣いの心がBIG LOVEということになりますね。

あなたの愛への解釈が何となく分かりました。……ところでまだtiny love残ってますか?

まだありますよ。欲しかったんですか?

えぇ。あの人にあげた時から、ずっと。

ハハハ、あれから5時間は経ってますよ。
はい、どうぞ。tiny love。


―――大切なあの人に小さな愛をおすそ分け。
あなたの笑顔を見ていたいから。

――"tiny love" 新発売。

10/28/2025, 2:18:52 PM

【おもてなしさせてください】

怪しい。怪しすぎる。

毎日が職場と自宅の往復で、たまの休みも家で寝てばかり。石ころひとつも見当たらない平坦な日々。さすがに脳が変化を求め始めた。まずは手始めに散歩でもしてみるかと歩き始め、なんとなくふくらはぎの張りを感じた頃、小道に入ったところでその看板が目に入った。

【おもてなしさせてください】

看板が立てかけられているのはこじんまりとした何の変哲もない、少し古びた一軒家。(ばあちゃん家みたいだなぁ。元気にしてっかなぁ。)と久しく会っていない、やたら犬に吠えられる祖母を思い出す。

これは何だ、あれか?変わった名前の古民家カフェ的なあれか?

変化を求めほっつき歩いていた身としては少し気になる。こうみえて好奇心は旺盛な方だ。生年月日占いでもよく言われるし。

……このドアを開けたら何かが変わる気がする。とすごく第六感が働いているかのような表情をして佇む。ドアは引き戸ですり硝子だが明かりはついてなく、おもてなしさせてくださいと言うわりには外観が伴っていない。

そうだ、と、この場所をスマホで調べてみた。



―――散歩を再開した。結局、人生が突然変わることなんてないし、君子危うきに近寄らずだし、腹もヘッタ!

ただいまーと誰もいない部屋に帰ってきた。靴を脱ぎ靴下も脱ぎ、四肢を出の字に投げ出す。何だか頭も体もスッキリした気分だ。これ運動不足か。たまに歩くのも悪くないと思ったこと以外の変化はなかったが、これくらいが良いのかもしれない。

10/27/2025, 3:38:26 PM

人は私を「消えない焔」と呼ぶ。しかしそれは間違いだ。間違いというより勘違いに近いが、私は「消えにくい焔」だ。普通の焔より大分消えにくい。生みの親は消えない焔の生成に成功したと思っていたのと、レシピを誰にも教えたくないという独占欲から一欠片のメモも残さず死んでいった。そして数千年の時が経ち、いつしか私は人々から神様のような扱いをうけるようになった。全然マシュマロとか焼かれたりしていたのに、こう崇められると少し照れくさい。ただ、いつの日かは消えるので騙している気分。そんな罪悪感を覚えた時は(勝手に勘違いして崇めてるのはそっちじゃないか)と自分を正当化する。あまり宜しくはない。ところで、その時がきたらやっぱり「災いが……!!!」とかなるのかなあ。荷が重いなあ。消えにくい焔であって、それ以外は別になんてことないし。希望は消さないでほしいなあ。

10/25/2025, 11:48:17 AM

カーテンの隙間が生み出した光線に目をやられ、シワシワ顔でしぶしぶ起きあがり、インスタントコーヒーをしょぼしょぼ淹れる。出来たコーヒーを飲みながら外をみると、庭の芝生に長さ3メートルはありそうな羽根が突き刺さっていた。風にゆさゆさと揺れる羽根。倒れないところをみると、しっかり刺さっているようだ。その物珍しい光景に私は目を奪われた。近くで見たい。サンダルをつっかけ庭に出た。小走りで近づき見たそれはバナナの葉だった。バナナの葉だった。今私を鳥の羽根とバナナの葉も見分けられない間抜けなやつと思った方はお手数をおかけするがバナナの葉を調べていただきたい。言い訳ではないが、まだコンタクトもしていなかったし、眼鏡さえもかけていなかった。巨大な羽根ではなく、ただ地面に突き刺さったバナナの葉に嬉々として駆け寄ってしまった恥ずかしさに誰もいるはずもない周りを見渡した。このまま放置しても良かったが、ちょうど家に緑が欲しかったので引っこ抜いて鉢に挿してみた。なかなかいい感じだ。

10/24/2025, 2:02:49 PM

自分にもしもがあったとき、この秘密の箱には光になって跡形もなく消えてほしい。……いや本当に。ガチで。

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