『太陽のような』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
彼のことを、誰もが太陽のような人だと言う。
明るく気さくで、そこにいるだけで誰もが笑顔になる。彼の周りには自然と人が集まり、笑顔が絶えることはない。
教室の中心。友人たちと楽しげに話している彼を見て、眉を寄せた。
正確には彼の影を見て、だ。周りの影と比べ明らかに濃い色。誰も気づかないのが不思議なほどの濃い黒に、小さく肩を震わせた。
視線を逸らし、読みかけの本に意識を向ける。内容など頭には入らないが、無心に文字を追いかけページを捲った。
そうしなければ、彼に気づかれてしまう。気づかれてしまったらもう戻れない。
そんな気がして、顔を上げることができなかった。
夕暮れに染まる通学路は、いつもと違いとても静かだ。
歩きながら空を見る。朱から紺へと変わる曖昧な空に、小さく溜息を吐いた。
委員会の活動で遅くなる日は、こうして誰ともすれ違わない時がある。
まるで異世界に迷い込んでしまったかのような、世界に一人取り残されてしまったかのような、そんな違和感。心細さと不安を感じながら、急ぎ足で家へと向かう。
伸びる影の輪郭がぼやけている。このまま解けて消えてしまいそうに見えて、顔を上げ、できるかぎり影から目を逸らした。
家のすぐ側にある公園の前まで来た時だった。
「――あ」
ぷつん、と何かが切れてしまった感覚。慌てて辺りを見回し、視線を下へと向ける。
「え……?」
影が離れていた。
何が起こっているのか理解できず、呆然と立ち尽くす。しかし離れた影が公園へと向かっていくのを見て、慌ててその後を追いかけた。
「待って……!」
影は公園の奥へと進んで行く。それを追いかけながら、公園内のあちこちで影が消えているのに気づいた。
公園内の遊具の影は変わらずそこにある。けれど公園に植えられた草木の影の殆どがなくなっている。
影をなくした木が随分と薄く見える。自分もこのまま影を失ったら同じように薄くなり、最後には消えてしまうのではないかと想像して、必死に影を追って駆け出した。
影は木々に囲まれた広間まで進み、そこでようやく止まる。
だが足は動かず、影の元へと進めない。影の側にいる不思議な生き物から、目を逸らせなかった。
雪のように真っ白な猫。けれどもその背には、猫にはあるはずのない大きな翼があった。
「アレ?間違って違う影まで呼んできちゃった」
首を傾げて影を見つめ、そして猫はこちらに視線を向ける。無邪気に見えるその目と声を、知っている気がした。
「なんだ。キミの影だったんだ」
くすりと笑い、猫は影を踏みつける。途端に影は形を歪め、猫の影と混ざり合って消えていく。
影が猫の影と完全に混じってしまった瞬間、体の力が抜けて崩れ落ちた。
「あ、あ……」
「さて、どうしよっか。バレちゃったからなぁ」
楽しげに目を細めながら、猫がゆっくりと近づいてくる。動けない自分の前までくると、手に頭を摺り寄せ機嫌よく喉を鳴らした。
「やっぱり、口止めはしておかないとね。トクベツにこんなのはどうだろう」
翼を広げ、羽根を散らす。咄嗟に目を閉じれば、温かな何かに体を包まれる感覚がした。
ふわり、と柔らかな風が吹き抜け、瞼の向こう側が明るくなる。無意識に体を包む何かにしがみつき、陽だまりにいるような温もりと匂いを感じて息を呑んだ。
「そんなに抱き着かなくても落とさないって。それともう、目を開けてもいいよ」
くすくす笑う声。優しく背を撫でられ促されて、おそるおそる目を開ける。
「え……あお、ぞら……?」
「キレイだろ?お仕事してる間、空の旅を楽しむといいよ」
さっきまで夕暮れだった空は一面の青空に変わっていた。
落ちないようにと抱きしめる腕。笑う彼と目が合って、思わず視線を逸らした。
訳が分からない。目を閉じる前までいた猫の姿はどこにもなく、太陽のようだと皆から言われる彼が自分を抱きしめ空を飛んでいる。
彷徨う視線を、地面に向ける。小さく微かに動く影は彼のものだろうか。
動く影は、影を失った木に近づき触れる。次の瞬間には木に新しい影ができ、心なしか木に活気が満ちているように見えた。
「影は本体を映しているからね。影の元気がない時は、本体も元気がないってことだ。だからこうして影に元気を上げて返せば、本体もすぐに元気になるんだよ」
「元気?」
「そ。キミの影も随分元気がなかったけど、お仕事終わりに返してあげるよ」
困惑するばかりの自分とは対照的に、彼は上機嫌に語っている。時折、悪戯に速度や高度を変化させ、その度にしがみつく自分の反応を見てとても楽しそうに笑った。
「これで最後。じゃ、地上に戻るから、しっかり掴まってた方がいいよ」
その言葉と同時、今までよりも速く下降していく。まるで落ちていくかのような浮遊感に、声にならない悲鳴を上げながら目を閉じ強く彼に抱き着いた。
「ゴジョウシャ、ありがとうございました。お足もとにお気をつけください」
ふわり。風が吹いて、落下する感覚が緩やかになる。
とん、と足に土の感触がして、そっと目を開ける。辺りを見回せば、そこは青空の中ではなく、夕暮れの公園だった。
「楽しい体験ができたんだから、皆にはヒミツな」
地面に降り立っても離れない彼が、顔を近づけ囁く。その近さに顔が熱を持ち、恥ずかしさに身じろぐが、彼は少しも離れない。
「それとさ。いい機会だから言っておくね」
彼の顔が見れず俯く自分の耳元に彼は唇を寄せる。吐息が耳にかかり体の熱が一気に上がって、くらりと眩暈がした。
「オレさ、ずっとキミのことが気になってたんだ。真剣に授業を受けてる姿とか、本を読んでる横顔とか……あと、委員会で花の手入れをしている時の笑顔とか。すごくカワイイなって思ってた」
彼の言葉が鼓膜を揺すり、熱が上がっていく。心臓が痛いくらいに忙しなく動き出しているのを感じる。
「オレ、キミのことが大好き。だから、オレのオヨメサンになってよ」
俯く視線が、戻ってきた影に向けられる。彼と同じような濃さになった自分の影。
戻ってきたのに、影は自分とは違う動きをする。彼と向き合い、恋人のように抱き合っている。
その先を見れず顔を上げれば、彼と視線が絡み合った。太陽のような強い色をした目に見つめられ、動けない。
――彼は太陽のような人だ。
ふと、皆が言っていた言葉を思い出す。周囲を明るく照らす、穏やかで優しい彼。
咄嗟に否定する。
彼は確かに太陽のようだ。けれど決して穏やかではない。
じりじりと焼き焦がすような強さを持った、煌めく太陽。近づきすぎれば、影が焼き付いて、もう離れられない。
「ダメ?」
首を傾げて彼は言う。疑問形でありながら、受け入れられると信じているその響き。
彼は気づいているのだろう。自分がずっと彼を見ていたことに。
その視線に含まれる感情もすべて、彼は強い光と共に暴いてしまっている。
ずるい。そう口には出さず呟いた。
真っすぐな彼の目。正面からその目を見返して、手を伸ばす。
言葉は返さない。代わりに自分の影を真似て、強く彼を抱きしめた。
20260222 『太陽のような』
太陽のような
陽の光はいろいろなものを照らし、さまざまな役割を担う。朝の時間であれば、誰かの部屋に掛かったカーテンの隙間から微かなを差し込ませ、目を覚ました住人によって開けられた後は窓ガラスからより多くの光を滑り込ませ、部屋の中を照らしながら新しい一日の始まりを告げるだろう。南の位置まで移動した太陽が、次は西へと移動する昼の時間帯であれば、学校の広いグラウンドと、建てられてからそこそこ年季が入った校舎を照らし、欠伸を噛み殺しながら昼食後の授業と格闘している窓際の席に座る生徒A君を、心地よい睡眠へと誘おうとしているのかもしれない。晴天時であれば、青空の下で植物たちを照らし光合成を行わせながら、風に揺られ流れてくる雨雲の恩恵を待ち侘びているのかもしれない。親が子を育てるように、交代で植物をすくすく成長させる役割を持っているとも言えるのだろうか。
そのどれでもない、人を照らす、太陽のような人がまれにいる。例えるのであれば花びらを光に透かすようなイメージだとでも言えばいいのだろうか。人のいいところを見習い、影にいる人を陽の下に連れ出す人が。極端な善し悪しで断定するのではなく、見方を変えて短所を長所に変えてしまうような。自分にとっては難しい、視点を変えて見ることができる人は、太陽のようにほんのりと温かくて眩しすぎるくらい輝いて見えた。
太陽のような
今日、太陽のような紫外線を浴びた
肌にとって紫外線は点滴の元
目元にもシワが生えてきた
初めての老化の始まりだと思い
紫外線を防ぐために
目尻シワ改善グッズを購入する予定
化粧下地を見直す
プチプラのインテグレート化粧下地を使っているが
私の場合オイリー肌
今日インテグレート化粧下地を塗り
お出かけしたら2時間後に化粧下地が崩れていた
そして肌が赤くなっていた
崩れた場所の肌は、おそらく紫外線を浴びている
化粧下地をプリマヴィスタやマキアージュに変えよう
美的でマキアージュ化粧下地が付録として
付いていたことがあった
化粧下地が10時間ほど崩れなかった
一度、プリマヴィスタ化粧下地を買い
1日中崩れなかった
そしてオリンピック閉幕とニュースが流れていた
オリンピックを見ると
私が2回出場した全国障害者スポーツ大会を思い出す
ずっと銀メダルだった
1ヶ月に5回は夢の中に出てくる銀魂の坂田銀時
そう[銀]が入っている
銀には[金]が入っている
自己ベストを更新できた
今思えば銀メダル獲得で良かった
当時は金メダルを獲得した人だけ花束贈呈していたから
当時の私は花束が欲しいだけに金メダルを
獲得したかった
相手が強くて銀メダルだった
時が過ぎていくと悔しいから良い思い出になる
『太陽のような』
太陽のような人
この身を焼かれぬよう
この身を温かに包まれるよう
絶妙な距離を保とう
昼休み。
ぽかぽか陽気に誘われて、友だちとふたりで会社のベンチに陣取り凝り固まった手足を存分に伸ばす。
「あーこうやって一日中日向ぼっこして過ごしたーい」
「わかるー」
「ここからもう動きたくないよー」
降りそそぐ日差しがじんわり身体に心地いい。
目を瞑り天を仰ぐ。
「でもきっと何もしなくてよくて一生ぼーっとして過ごしたらそれはそれで退屈だとか言い出しそうあたし」
「社畜的発言してる」
「不自由の中でしかそのありがたみが分からないなんて人間て悲しくて傲慢な生き物ね」
ふっと真面目な顔をして隣りの友だちの顔を見つめる。
「なになにどした?突然哲学的な…?」
「意味はない」
ふたり顔を合わせて笑い合う。
今日も平和だー。
「またサボってるんですか」
そこに突然後ろから声が飛んできた。
声がする方にふたりして振り返る。
お昼ごはんをどこかで買って来たのか小さなビニール袋を手に下げた後輩くんが紙パックのカフェオレなんて飲みながらこちらに向かってくる。
「営業部のエースさんは太陽みたいな素敵な笑顔で何不自由なく生きてそうね」
「先輩こそ見てる限りじゃ悩みなく生きてそうですけどね」
「嫌味なやつ」
「お互いさまです」
「あんた達相変わらずだねー」
横に居る友だちがあたしと後輩の顔を交互に見て笑う。
お互いに笑いながらいつもの軽い悪口を交えた挨拶を交わしてるとまた遠くから声が掛かった。
「あー先輩方コイツ俺のなんで手ぇ出さないでくださいよー」
「出た出た。あんたの彼氏来たよ」
「彼氏じゃないっス」
そう言いながら飲んでる途中のカフェオレを隣りに追い付いたもう一人の後輩くんの口に向けて差し出す。
当たり前のように受け取った彼はそれを飲みながら隣りの手に下げられた袋の中身を物色し出した。
「君らも今日は外なの?」
「あー天気いいんでこいつが外で食べようって」
親指を立てて横にいる彼を指し示す。
袋をがさごそ漁っていた後輩くんは視線を一度うちらに向けてそして花が咲いたようににっこりと笑った。
「こんなに天気がいいのに外で食べないの勿体無いっすよ」
そして隣りの後輩くんを促すようにちらりと視線を送った。
それを受けて彼はくしゃりと隣りの彼の髪を軽く撫でて
「じゃあ先輩方俺らお腹ぺこぺこなんでこの辺でー」
憎らしいぐらいの満面の笑顔で片手をあげて軽く挨拶してふたり連れ添って去って行った。
「何なのあいつら」
「笑顔が眩しいわー」
さっきから蔑ろになっていたお弁当をふたりしてつつく。
「やばいやばい。うちらおばさんみたいな発言になってる」
「もう若さが眩しくて目に染みる」
けらけらと隣りで笑う声が気持ちいい。
まるでお日さまの陽だまりのよう。
そんな声を聞きながらここに根が生えたらどうしようとかどうでもいい事を考える。
ひとりでにやにやしてると横から声が掛かった。
「ひとりで笑ってどしたー?」
「気持ちよすぎて根が生えそうよ」
「何だよそれ。生えちゃえ生えちゃえ!!」
「このまま午後の仕事ブッチしようかー」
なんて実行しない事を口に出して笑い合う。
ココロも身体も充電チャージして。
さてさて、今日もがんばろう。
「こんなにぽかぽか陽気だとお昼から絶対眠いよねー」
「だねだねー」
暖かな日差しを浴びながらもう一度思いっきり身体を伸ばした。
(太陽のような)
朝が来た。世界が白く明るかった。
生きていていいと言われているようで、ぬるま湯に浸かるように幸せで、羽で包まれているようだった。
カノンはゆっくりと起き上がる。あまり寝ていない。隣にいたはずの人の温もりはすでに無くて、軽く整えられた後が育ちを表している。
「僕はなんてことを…」
朝の鳥たちの歌声が聞こえる。
彼女を問いただすように、無理やりに抱いた。
扉の音がする。
「あら起きた?水飲む?」
そこには前と変わらない幼馴染がいて、カノンは胸にくるものがあり腰巻だけで飛びついた。
「ミレーヌご、ごめん。起きて大丈夫なの!?僕…」
「やだ、ちょっと…」
水がこぼれちゃったじゃないの、と彼女は眉を寄せている。
「ケガとかしてないわよ」
「だって…」
「や、やめてよ。なんか恥ずかしい…」
「僕も恥ずかしいけどっ」
まるで傷ついたかのようなカノン。だって、起きたら彼女は居なくなるかもしれない、良くて嫌悪されるかと思ったのだ。どちらが乙女か分からない…。
太陽のような。
僕にとって太陽のような男は、俳優、渡哲也さんだ。
渡さんは長身でハンサム。
青山学院大学卒業、空手三段、柔道三段、文武両道である。
なのでドラマやゲ−ムキャラクターで強いの当然なのだ。
萩原健一が撮影で気に入らない事があり、レストランで暴れて従業員を困らせた。
それを聞いた渡さんが萩原健一をしめようとした。すると萩原健一は慌てて逃げ出した。
そんな男だから萩原健一にはまったく興味がない。
渡さんは、災害があれば石原軍団を連れて炊き出しで被災者を励ました。
阪神淡路大震災の時にも炊き出しをされていたので、渡さんに会える唯一の機会だったが縁がなかった…。
残念だが、百人分ご飯を炊けるかまどを渡さんは処分した。
国や自治体で引き取ってもらうことは出来なかったのだろうか…。
舘ひろしさんが被災地の炊き出しを引き継いている。
本当に素晴らしい事だ。
渡哲也さんのような国民的大スターをまた見たい。
渡さんについてまだまだ語りたいですが、またの機会にします。
太陽のような君が好きだった。明るくていつも僕を照らし、導いてくれた君のことが。なのに、いつからか君は月のようになった。物静かに、そっと見守るようになった。そんな君も嫌いではない。けど、どうしてそうなってしまったのか。どうにもわからず、直接聞いてみよと思った。
「君は昔は太陽のようだっのに、今は月のようだ。どうして変わってしまったの?」
君は少し考えてから静かにゆっくりと言った。
「あなたが太陽になったからよ」
題:太陽のような
あなたの笑顔に救われて
今日もなんとか生きてる。
ふとしたことで笑って
一瞬の、その太陽のような明るく
和ませてくれる雰囲気が
それまでのモヤモヤを晴らしてくれる。
いつも、そう。
いつだってつまらないことでくよくよするから
あなたは僕を、そっと包んでくれる。
でもホントはあなたも辛いんだよね。
お互い、太陽みたいに誰かの心を
照らしてくれる、そんな風になれたらいいね。
核融合によって長期間燃え続ける太陽のような星が、宇宙にはたくさん存在するらしい。地球のような“奇跡の星”もあるのかな。どんな歴史を刻んでいるのだろう。
せっかくこんな恵まれた星に生まれたのに…ああもったいない情けない申し訳ない
#太陽のような
陽の当たる住宅街の角に
僕たちはやってくる
西日は好きでよく行動する
僕の言いかけを無視して、聞かないフリをしながら
前を歩いていく
いつからか、歩幅がこんなに違うようになったんだろう
知り合った年月で君は少し前進した
変わりようのない僕らは互いのために
夫婦を嫌がり、夫婦を好み
夫婦を演じて生きている
良くもまぁ、ここまできたもので
君に感謝の意味を込めて沈黙を語る
いつの間にか君に聞くことも辞めた
無常の中、回転していく人の流れ
悲しい声の持ち主は太陽を浴びながら
目を細めて身体を丸めてスヤスヤ寝ている
相性の悪さは情熱的に互いを成長させるもので
女の言いたがり、喋りたがりを
君は軽く伏せさせてみる
最近はそんなバランスだ。
不思議なことに、逆の時も今日でも
真逆のことをしていても心地よいと気づいた
ヤドカリの抜けた貝殻達が
波際で小さく揺れる
遠くの灯台は太陽のように
ここだと場所を示す
一斉に魚たちは泳ぎ僕を自由にさせてくれる
ふと無言に出会った時
それが君だったと知る
ふたつの心は重なり合い
もう一方の毒はあられ菓子のように散らばった
まるでそれが自然であったかのように
小さく散った
『太陽のような』
私には好きな人がいます。彼は、クラスの中心にいる様な人...。ではなく、細く言えば人気者の脇にいる人です。
彼は場を盛り上げるために上手く仕切ったり、誰にでも対して柔らかい笑顔をみせたり、そんな彼を「良い人だな」と私は思いました。
そんな、良い人に対してですが、当初の私は「ただ」のクラスメートと感じていました。
良い人は、殆ど明るい人たちと連んでいます。なので、教室の片隅に友人と本の話をする私とは、何も接点がありません。対称的なのです、影と陽みたいな。
良い人が「好きな人」と置き換えられたのは、昼休み時間で図書館にいた時でした。
図書館は好き。
落ち着いたところ。
棚にズラーっと並んでいる本。
ページを捲る音。
そんな、手を伸ばせば無限の世界が広がる本を胸に、図書委員さんの下に行くところでした。本棚の隅に見覚えのある人が本を物色しています。
「誰だろう」
その場で立ち止まり、本棚の影から彼を見ます。「良い人」でした。背が高いので猫背気味になっている彼を見て、微笑みました。
クラスでは、朗らかな声も図書館では無言で本のページを開いているのです。そりゃあ、人の意外な一面を見れたと嬉しく思う。
私は、彼が本を好きなのかな?と純粋に思い声をかけましたが、直ぐに後悔します。
中学入ってから、異性と碌に話してない__!
男子と挨拶はするけど、親密になるまで会話はしたことがない。だけど、声をかけた私に彼は「何?」と耳を傾けてくれています。
慣れない男子相手に私の鼓動は早くなりますが、相手にバレない様、落ち着いた声で言います。
「本が好きなの?」
少し浮ついた声、緊張で目が泳いでいます。
「うん、好きかな」
そう言って、彼は頬が緩み、話を続けます。
「図書館は良いところだよね。気軽でいられる。」
「私も、そう思う...」
「君も本が好き?」
勿論。私はそう事実を答えます。それを聞いた彼は嬉しそうに微笑みました。
「高橋さん。今から言う話は内緒ね」
「俺ね、本が好きなんだ。でも、周りの奴らは馬鹿にするんだ。可笑しいと思わない?こんな楽しい経験を滑稽と笑うんだ」
「わあ...」
それ、地味に傷つくやつ__。私は苦笑して、彼に共感した。今時、図書館に通う同級生は滅多に見かけないからね。逆に休み時間はパソコンか寝てる人ばかりである。
「そういえば、高橋さんって、いつも本読んでいるよね。オススメとかある?」
「うーん。ジャンルは何が良い?」
「天体」
「星の図鑑は見た?」
「見てない」
「じゃあ、それおすすめ!写真がとても綺麗なの、しかも授業で出てくる単語ばかりだから、来週の小テストに役立つかも」
「マジ?じゃあそれ見るわ。ありがとう、高橋さん!」
そう、はっきりと私の顔を見て言います。それが太陽のような笑顔で私の胸が不自然な程、高鳴ります。
そうやって会話をしているうちに、昼休み時間が終わりを迎えます。予鈴がなり始める前に、私たちは小走りで教室に向かいます。
席に着く頃には、号令が掛かっていました。机の上にノートを開き、自前のシャーペンで手中で回します。
『ありがとう、高橋さん!』
頭の中で、彼の笑顔が何度も浮かびました。その度に口角が上がったので、周りには変な人だと思われていないことを心から望みます。
__完
【太陽のような 1 】
「あー、ごめん。間違えてもうたわぁ」
「…なんやそれ」
曇っていた。今にも雨が降りそうなどんよりとした空気が身にまとわりつく。
「俺たちの…俺たちの最後の大会やったんやで。そんな軽いもんで済まされてたまるか!なんであんとき諦めたんや。反則負けが1番有り得へんやろ。ちゃっちゃと面決めとけば、1本でも決めとけば決勝進出やってんで。」
「雨んなったら袴が濡れてまう。はよ中入ろうや」
「……どうして」
「どうしてもなにもないやろ。負けたもんは変えられへんやん。しゃーない。」
「こうたは、勝ちたいと思わんかったん?」
静寂のせいか、頭を空っぽにさせるような、ぐちゃぐちゃにしてしまいそうな、そんな気分になる。
「勝ったらなんになるんや。俺もお前もそらも、卒業してから剣道続けるわけやないやん。」
「……ほんまそういうとこ。」
「はぁ?なんでお前なんかにあれこれ言われなあかんの」
顰めた眉の下には痛いくらい刺してくる視線があった。それに対抗するように目を細める。きっと威嚇にもならない。こうすることによって自分にとって自分が少しでも大きく見えるようにするだけ。
「俺は!ただ、笑って、終わりたかったんだよ……」
無意識のうち喉が震え始め、声が滲む。そうだ、笑って終わりたかっただけんだ。今までの吐きそうになるまでやって来た練習も、休み時間の顧問からのお説教も、全部この日の為だったんだねってきらきらした終わり方を。
「なんで、なんで諦めるとか……」
いつの間にか静寂は消え、俺たちの頭に雨が降り注いでいた。
「…ねえ、こうた。剣道、そんなにつまんなかったかなぁ」
相変わらずこうたは口を閉じたままだ。
「応えろってば…」
----ねぇ、お母さん
太陽のような人ってどんな人なんだろう。
温かいのかな?光輝いているのかな?
どんな人かは分からないけどいつか会ってみたいな!
----ブーッブーッ
スマホのアラームが鳴っている。久しぶりに幼少期の時の夢を見た。
僕が5歳ぐらいの時、太陽のような人という本を読んで『会ってみたい』と思ったことを母に伝えている時だ
これまでも何度か同じ夢をみたことがある
まだ、太陽のような人には会えていないがいつか会えるんじゃないかと心の中で期待している。
今日は高校の始業式。制服に腕を通し身支度を始める。
今年はみんなと仲良くできるだろうか、そう考えると不安でいっぱいになったがあまり時間に余裕もなく、足早に学校へ登校した。
体育館にはすでにたくさんの人が集まっていて教室の地図と名簿が配られた。みんながぞろぞろと移動していき、僕も同じように移動した。
教室に着くと黒板に席の場所が書いてあった。
僕の席は窓側の一番後ろ。大半が着席しているのに関わらず、前の席は空いたままだった。
担任の先生が前にでで話し始める。簡単な挨拶をして、出席確認を始めた。
「荒、東、五十嵐、大我、… 白石、白石?」
先生が呼んでいても一向に反応がない。
その時、廊下に走る音音が鳴り響いた。
教室に入ってきたその姿はまるで太陽のようだった。
その人は僕の前の席に座り、元気よく挨拶した。
『はい!白石太陽です』
お題:太陽のような
【太陽のような】
自分では咲かせない
笑顔を絶やさぬよう
水を与える存在であることを
忘れずにいたい
137.『伝えたい』『待ってて』『バレンタイン』
地獄にだって、バレンタインはある。
地上のものとは少し趣が違うが。
地獄では、チョコの代わりに石を贈り合う。
こんな地の底に、オシャレな物なんて存在しないからだ。
だから、そこら中に転がってる石を贈り合い、お互いの絆を確かめあう。
地獄の住人たちの、数少ない娯楽であった。
だがここは地獄、ロクデナシどもが集まる場所。
死んでも治らない馬鹿が一堂に会するバレンタインなんて、碌な結末になるはずがない。
ひそかに伝えたい思いがあっても、最終的には直接憎悪をぶつけ合うことになる。
『ダサい石を貰った』『他の奴に綺麗な石をあげていた』『お返しはそこら辺の石』『あげた石を、他のやつにあげていた』などなど、トラブルの種はあちらこちらにある。
普通の人なら耐えれることも、ここの奴らは我慢しない。
すぐに喧嘩が始まり、仲間を巻き込んで大乱闘になるのだ。
しまいには、贈り合った石を手にして殴り合う。
地獄のバレンタインは、血の雨が降るのである。
もちろんこの事態に、地獄の鬼たちは黙っている訳でない。
暴動が起きるや否や、鎮圧するために鬼は出動する。
しかし、一度火のついた亡者共は手に負えない。
毎回多大な犠牲を出しながら、亡者共を鎮圧するのだった……
☆
「と、いう訳でお前に命令だ。
バレンタインで暴動を起こさせるな」
目の前の鬼は、厳かに告げる。
頭が痛くなりそうな話を聞いて、俺は大きくため息を吐いた。
「それ、俺がやらないとダメ?」
そう言うと、鬼は厳めしい顔をさらに厳めしくして言った。
「それがお前の役目だ、人間よ」
俺はもう一度ため息を吐いた。
俺は詐欺の罪で地獄に落とされて早々、地獄の鬼どもに取り入った。
罰を受けるのが嫌だったので、管理者側に潜り込んだのだ。
信頼はされていないようだが、追い出される気配はない。
人手不足の地獄において、俺の『悪知恵』はそれなりに重宝するらしい。
だが……
「地獄に落ちる程の詐欺師だろ?
その口先でどうにかしろ」
詐欺師を魔法使いだと思っているのか、時に無理難題を押し付けられることがある。
なるほど、たしかに俺は鬼どもには出来ないことが出来る。
だが、それは人間相手であって、言葉の通じないケダモノには通用しないのだ。
「無理だ。
聞き分けがいい奴なんて、ここにいるわけないだろ」
「全くもって貴様の言う通りだが、なんとかせねばならん。
癪だが、必要なら我々を扱き使っても構わん」
「気合が入り過ぎじゃないか?
普通にバレンタインを禁止にすればいいだろ」
「それは無理だ」
真っ先に思い浮かんだ解決案、だが鬼はにべも無く却下した。
「長い間、本当に長い間検討されてきたのだが、いつも『存続』という結論になる」
「なぜ?」
「鎮圧は面倒だが、長い目で見ればこの行事は有用だからだ」
「飴と鞭か!」
「そうだ」
鬼は満足そうにうなずいた。
「地獄には娯楽の名のつく物はない。
退屈で苦しむのも、罰の一つであるからだ」
「しかし、罰だけでは効果は薄い。
すぐに慣れて、何も感じなくなるからだな」
「左様、だから罰だけを与えるのではなく、適度な娯楽を与えて心に余裕をもたせることにしている。
その余裕で自分を省みればそれで良し、そうでなくとも落差によってより深い絶望を与える。
だが暴動が起きると、鬼たちに被害が出る。
なんとかして、平穏な一日を終えたいのだ」
「なるほど、それなら禁止はしないほうがいいな」
出来れば禁止の方向で行きたかったが仕方がない。
俺は改めて打開策を考える。
この騒動は、『アイツが羨ましい』という感情が発端だ。
要は嫉妬。
人間の、最も面倒でありふれた感情だ。
だから解決策は格差を無くせば良いということなのだが、これが難しい。
個人的な意見だが、たとえ完全な平等を実現しても嫉妬は無くならないだろう。
それこそ全員が価値のない物しか持っていない限りは……
――待てよ。
「良い事を思いついた」
「ほう、聞かせてみろ。
上手くいかなくても恨みはしない」
「どんだけ追い詰められているんだよ、お前ら……
まあいいや、用意してほしいものがある」
俺は必要な物を鬼に伝えると、鬼は驚いたような顔で俺を睨んだ。
「そんなものでいいのか?」
「ああ、完全にトラブルは無くならないだろうが、かなりマシになるはずだ」
「それで構わん。
しかし信じられんな。
たったそれだけの事で、本当に暴動が起きないのか?」
「期待して待っててくれ。
キーワードは『プライスレス』だ!」
☆
バレンタイン当日。
鬼たちの懸念をよそに、地獄はとても平和だった。
多少の小競り合いこそあったものの、全体的に穏やかな一日であった。
「何をした?」
隣の鬼が、信じられないものを見る目で問いかけてくる。
いつも険しい顔をしている鬼が、困惑する様子は、いつ見ても面白い。
「入れ知恵したのさ。
気持ちを伝えるのに石を贈るのも悪くないが、もっといい方法があるとな」
「それはなんだ?」
俺は鬼が聞き逃さないように、はっきりと告げる。
「石に似顔絵を描けばいい」
鬼が目を丸くして俺を見た。
「なるほど、だから俺たちに『筆』を用意させたのか。
しかし絵にも巧拙がある。
新たなトラブルの種になるのではないか?」
「そこがミソさ。
石の美しさは、誰が見ても理解できる『客観的』なものだ。
しかし絵は違う。
その価値は極めて主観的で、絵の上手い下手だけでは決まらない。
下手な絵でも、贈られた側が『心を込めてある』と感じれば、値千金の価値を持つ可能性がある」
「なるほど。
当事者以外には価値を見い出すのは困難。
嫉妬の対象になりにくいということか……」
もちろん差は依然と残っている。
才能と言う名の、残酷な差が。
他者の才能に嫉妬する人間もいるだろう……
だが、それは目に見えない、非常に個人的な主観だ。
ほかの人間に共感されにくく、また興味のないものも多い。
小さなトラブルはあるかもしれないが、周囲を巻き込む暴動にならないと、俺は踏んでいた。
「……種明かしをされても、にわかには信じがたいな。
まるで詐欺だ」
「なんだ、知らなかったのか?」
俺は意地の悪い笑みを鬼に向けた。
「俺は詐欺師さ。
このくらい、朝飯前だ」
太陽のような
人生において燦然と輝く出会いはどれくらいあるんだろうなぁ…って思う。
それは奇跡であり、あるいは運命的な偶然であり、必要とされた必然なのかもしれない。
生きる事は闘いだ。
どこかのアニメで聞いたそのセリフは人生を端的に現していた。
思うようにいかない理想の美しさに灼かれた人生は生きるだけで血反吐を吐くようで、生々しい程の嫌悪と落胆に彩られたものだった。
信じ続ければ信じるほどに手元に輝く美しい筈の理想はくすみ、希望は焼石に水をかけ続けるかのように蒸発し、無理解という霧に迷い込んだ。
生きるという意味もわからず
生きるという価値が苦しみしか生まない
終わらせるという甘美さこそが正しいのではないかと下ばかり見つめていた時、仰ぎ見た空は青いだけで美しい、そう教えてくれた出会いがピコさんだった。
2018年に亡くなって随分と経った。
今なお、ブログは『独女のスキルス胃がん日記』としてネットの片隅で彼女の生きた軌跡を残し続ける。
生きるという事に意義はなく
苦しみだけでは終わらせない。
あらゆる必然の中にも悲しみがあり
あらゆる偶然の中にも愛がある。
ありがとう、あなたは私の太陽だ。
今年もまた命日がやって来た。
空を見上げると春の訪れを感じるように
蒼穹の中に太陽が輝く。
今も未来もずっと燦然と。
太陽のような
ふと立ち寄った神社には、縁結びの御利益があるらしい。入り口で飛蝗の交尾を見たから、強ち嘘ではないのかもしれない。
平日だというのに、結構な人が並んでいた。カップルで腕を組んでる人もいれば、そうでない人も。十字架のネックレスをした老婆も、そこに並んでいた。
本堂の屋根には、夕陽が反射していた。
傍に佇む摂社は誰にも見向きもされず、刈りきれていない雑草だけが、そちらに首を垂れていた。
飛蝗がまた一匹、足元に飛んできた。
恋御籤の結果は、末吉だった。
太陽のような
「あぁ~。明日の商談、上手くいくかなぁ」
と、頭を抱えていれば
「大丈夫だよ。上手くいくから自信持って」
僕の肩を叩き、微笑んでくれ
「どうしよう、ミスしちゃった」
と、落ち込んでいれば
「気をつけても、ミスは誰にでもある。あなたなら挽回できるよ」
笑顔で励ましてくれる。
どんなときでも、太陽のような温かさと笑顔で僕を包んでくれるキミ。
キミの笑顔を守るためにも、頑張ろうと思うのだった。
太陽のような
暖かい日
ひまわり
私の
誕生日だった…
8月の花
今は、もう嫌い。
だって、貴方が、裏切るから。
貴方の…。
クリスマスの赤い赤い12月の誕生花
ポインセチアを、
毎回飾りつける時。
サンタクロースは、神様だと、言うけれど?
私に。何にもくれないから、ちぃさいの時の、友達が、喜ぶ中。
私の願いは、叶わないのね?
そう、私は、の願いは、貴方と、結婚すること…だった…のに…。
貴方は、別の人と、結婚して、すぐに、死んでしまったの。
私の、誕生日の、8月11日。
死んだのは、8月4日。
私は、誕生日何処じゃ無かったの、慰める旦那は、居たけど…。
その人は、興味無かったの…。
社交会で、つまらないから…。
女の見えで、選らんだ偉そうな旦那。
お金で、解決出来ない…。のね?
死……、って、
死んだ…貴方は、
大嫌いよ…。
死んだ…貴方は、大嫌い。
私の誕生日を、祝ってくれなかった事。
私を、選らんで、くれなかった事。
私と、結婚してくれなかったこと。
私と、子供を、育ててくれなかった事。
私の人生に、付き添ってくれなかった事。
私は、貴方が、大嫌いよ?
追記
今、私は、子供が、居て幸せだった…と言うより。
大変な、しんどい生活を、送っているわ?
もっと楽な、旦那に、しとけば、良かった…かしら…。見ためは、良かった…けど…。
やっぱり、幼馴染のあのちぃさい時の、約束が、
胸に、溜まるの。
8月11日の誕生日。ひまわりを、持ってこういった。結婚してあげる。
おふざけ、だった…と思う?
きっと、そう、金髪のイギリスの彼は、
同じ金髪のイギリスの、女の子と、結婚して…。
飛行機の事後に合って無くなったの…。
あんまりよ…。
サンタクロースさん。今度は、プレゼントを、よろしくね?
何故私の所には、届かないのかしら、
眠たい…。
つまらないかったわ。
人生が、